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「男子スケートの“新章”だ」名手ヤグディン、鍵山優真を激賞!「99%、将来は4Aを飛ぶ」【フィギュア世界選手権】

THE DIGEST編集部

2021.03.29

世界選手権を2位で終えた鍵山優真。その存在は世界を驚かせた。 (C)Getty Images

 現地時間3月28日までスウェーデンのストックホルムで開催されたフィギュアスケート世界選手権で、鍵山優真は総合291・77点をマークし、男子シングルの銀メダルを獲得した。

 ショートプログラム(SP)で100点超えを達成して2位につけ、フリーでも大きなミスなく滑り切った。その姿は、02年ソルトレーク五輪覇者であるアレクセイ・ヤグディン氏をも驚かせたようだ。

 同氏はロシア・メディア『sport.ru』の取材に対して「今のネイサン・チェンは急成長を遂げたスターだ。もちろん五輪2度制覇した羽生結弦は偉大だ。だが、21歳のチェンの勝利は、フィギュアスケートの進化は止まらず、続いていることをハッキリ示している」とコメントし、次のように続けた。

「チェンに加えて、もうひとつの進化の証拠が、17歳の鍵山だ。彼が今後も成長し続け、大きく崩れないという前提の話になるが、彼は男子シングル・スケートにおける"新章"だと感じた。フリーのプログラムに4回転を3本を組み込み、最後の最後でトリプルアクセルを飛んでいた。99%、将来4回転アクセルを飛ぶスケーターになると確信したよ。彼の存在は、男子シングルが、より高い技術レベルに達することが可能だと証明している」
 
 また、ロシアでディミトリ・アリエフらのコーチを務めるエフゲニー・ルカヴィツィン氏も鍵山を「しっかり認識している」と同メディアに明かした。

「鍵山選手が羽生選手を上回ったことは驚きだけれど、見ればその理由は驚きではない。彼は超精密なテクニックを備えている。その精密さが、最高レベルのエレメンツをこなす力となった。3回のクワドを飛んだ彼が、より多くのクワドを飛んで悪化させてしまったユヅルを打ち負かせたのは、それが理由に尽きる」

 現在、鍵山がプログラムに組み込んでいる4回転ジャンプはサルコー、トウループの2種。17歳のスケーターが今後、ループ、ルッツ、そしてアクセルと習得していくのは、はるか遠い未来の話ではないのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部
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