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まさかの“ドーピング違反”で東京五輪欠場のコールマンに米メディアが悲嘆!「ボルトの継承者だったが…」

THE DIGEST編集部

2021.04.17

アメリカのみならず世界的にも注目されていたコールマン。東京五輪欠場の波紋が広がっている。(C)Getty Images

アメリカのみならず世界的にも注目されていたコールマン。東京五輪欠場の波紋が広がっている。(C)Getty Images

 今夏開催予定の東京五輪。その花形とも言える陸上男子100メートルで驚きの事態が起きた。金メダル最有力候補と目されていたアメリカのクリスチャン・コールマンが、ドーピング違反のために18か月の資格停止処分を言い渡されたのだ。

 現在25歳の快速スプリンターは、驚異的なスタート奪取を武器に一昨年の世界選手権を制覇。60メートルで6秒34の世界記録を保持するなど圧倒的な走力を有しており、過去5年においては、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)よりも0.05も速いタイムを記録するなど、スプリント界の次世代スターとして大きな期待を背負っていた。

 しかし、事態は急転する。現地時間4月16日にスポーツ仲裁裁判所(CAS)は、コールマンが抜き打ちのドーピング検査に必要な居場所情報の申告を、「過去に3度(19年1月、4月、12月)も怠っていた」と指摘。これがドーピング違反と同様の扱いと判定されたのだ。

 コールマン側がCASに異議を申し立て、出場停止期間は当初の2年から18か月に短縮されたものの、8月の東京五輪への出場はほぼゼロに近い。選手本人にはスイス連邦最高裁に上訴する権利があるが、五輪開幕まで時間が限られており、裁定が覆ったとしても心身ともにベストな状態で檜舞台に臨むのは困難な情勢だ。

【動画】他を圧倒したコールマンの世界新の走りはこちらをチェック!

 金メダル筆頭と目されていたエーススプリンターがもたらした衝撃の一報は、アメリカ国内に小さくない波紋を呼んでいる。

 日刊紙『NY Times』が、「世界チャンピオンに君臨していた男は東京五輪を欠場する。この裁定は、陸上男子の超新星のキャリアにとって大きな打撃だ」と嘆けば、アメリカ屈指のネットワークを誇るスポーツ専門チャンネル『ESPN』は、「コールマンの夢は消えた」と記して、次のように伝えた。

「CASは『コールマンが薬物を使用したり、それを隠したりしたという事実はない。だが、彼は義務化されている申告が遅れたのだ』と発表している。彼はドーピングテストの規約を破ってしまったのだ。あのウサイン・ボルトの継承者として注目を集めた男が、まさかのあっけない理由でキャリアにダメージを負ってしまった」

 金メダルラッシュを狙うアメリカの陸上チームにとっても、エースだったコールマンの離脱は痛撃となるだろう。はたして特大の穴を埋める大任は誰が担うのか──。

構成●THE DIGEST編集部
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