２年に一度開催されるフィギュアスケートの『世界国別対抗戦2021』が、大阪の丸善インテックアリーナ大阪で開催された。

【PHOTO】公式練習でクワドアクセルを跳ぶ羽生結弦のシニアデビューから現在をプレイバック！

　男子シングルに羽生結弦と宇野昌磨、女子シングルに紀平梨花と坂本花織、ペアには三浦璃来と木原龍一、アイスダンスには小松原尊と小松原尊が参戦した日本は、総合３位で終えた。

　随所で見どころのある大会であったが、その中でもひときわ注目を集めたのは、エキシビションの公式練習での一幕だ。かねてより「誰よりも早く４回転半（クワドアクセル）を公式戦で決める選手になりたい」と挑戦意欲を示していた羽生が、国内の公の場で初披露したのだ。

　助走のスピードや踏切のタイミングを変えるなど試行錯誤しながら10回以上トライ。６度転倒転倒するなど、この日は成功には至らなかったが、それでも前人未到のこの大技に周囲の視線をクギづけにした。 　この果敢な姿は国内だけに留まらず、海外見識者も熱い視線を送っている。米名物記者のジャッキー・ウォン氏は、「2019年のグランプリファイナル見たクワドアクセルと似ている」と当時の動画で比較検証。

　さらに欧州衛星放送局『EUROSPORT』でフィギュアスケートの解説をするイタリア人識者のマッシミリアーノ・アンベシ氏は「今日のエキシビション練習でユヅル・ハニュウが何度かクワドアクセルに挑戦していた」と綴り、続けて「ジャンプは未完成で転倒もあったけど、限りなく完成に近づいてる！」と期待を寄せた。

　これまでもショートプログラムで史上初めて100点を超えた快挙をはじめ、史上初の４回転ループの成功や、66年ぶりに五輪連覇を果たすなど輝かしい功績を残してきた、羽生。北京五輪が控える来季、悲願の成功なるか注目だ。

構成●THE DIGEST編集部