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ゴルフ

渋野日向子に表れ始めた“100ヤード以内”と“ショートゲーム”の練習成果。最終日はショットが乱れながらも…

山西英希

2021.04.18

ハワイでの米2戦目を33位タイで終えた渋野。今年初の2桁アンダーをマークした。(C)Getty Images

ハワイでの米2戦目を33位タイで終えた渋野。今年初の2桁アンダーをマークした。(C)Getty Images

 米女子ツアー『ロッテ選手権』最終日、渋野日向子が6バーディ、4ボギーと出入りの激しいゴルフながら、2アンダーの「70」で回り、通算13アンダーでフィニッシュ。海外では今年初めて4日間を戦い抜き、33位タイで大会を終えた。

「むちゃくちゃなゴルフだったのにアンダーパーで回れたので、今は頭の中がこんがらがっている感じです」とラウンド後の第一声を発した渋野。その理由は突如乱れたショットにある。

 スタートの1番パー4からティショットを左に曲げて池ポチャに。前日まではティショットが安定し、42ホール(パー3を除いた3日間のホール数)中37ホールでフェアウェイをとらえていた。実に88.1%という高いキープ率を誇り、パーオン率でも84.7%とショットに関しては好調だった。

 ところが、この日は1番の池ポチャが影響したわけではないだろうが、フェアウェイキープ率は57.1%、パーオン率は61.1%と大会を通じてどちらのも自己最低の数字だった。流れ的にいえば、明らかにオーバーパーでもおかしくないのに上がってみれば2アンダー。単にアプローチとパットがカバーしてくれたからだが、頭の中が混乱するほど自分のショットに納得いかなったのだろう。
 
 しかし、4日間全体を通じて見た場合、「いろんなことが知れたし、この1週間はいい1週間でした」と本人がいうようにこの試合で得た収穫は大きかったのではないか。

 ティショットに関しては、今回の平均飛距離が268.0ヤードで、フェアウェイキープ率は80.4%と、どちらもそれほど悪くない。「多少振ってもブレなくなりました」と自信を得たことは大きい。ただ、スイング軌道がややフラット気味なので、最終日の1番のように緊張したり、力が入るような場面では、左へ引っかける怖さがあることも改めて把握できた。

 アイアンショットに関しては、パーオン率が示すようにかなり精度が上がってきたように見える。特に、ショートアイアンではピンに絡むことが多く、スピンコントロールもできている。このオフに集中的に行なったという100ヤード以下を練習した成果が徐々に表れ始めているのではないか。
 
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