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「ツノダがこの競技を続けたいのなら…」“尊敬する”バトンが角田裕毅の言動に忠告。現地メディアは初リタイアに辛口報道

THE DIGEST編集部

2021.05.11

マシンに対するフラストレーションが爆発し、無線でスタッフに不満をぶつけた角田。後にSNSで謝罪の言葉を発信した。(C)Getty Images

マシンに対するフラストレーションが爆発し、無線でスタッフに不満をぶつけた角田。後にSNSで謝罪の言葉を発信した。(C)Getty Images

 現地時間5月9日に行なわれたF1第4戦スペインGPの決勝レースで、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は燃料圧力の低下によって7周目にターン10でストップ、F1キャリア初のリタイアを喫した。

 開幕戦バーレーンGPでは冷静さと巧さを見せつけて9位入賞を果たしたが、第2戦のエミリア・ロマーニャGPでは予選、決勝ともにオーバースピードによるスピンでチャンスを逸し、初体験のポルトガルGPではグリップ不足で見せ場を作れず。そして今GPはマシントラブルでコース上に車を止めざるを得なかった。

 加えて今回の予選では、コントロールが難しい車とトラフィックに苛立った挙句にQ1敗退を喫したことで感情を爆発させ、無線で不満をぶつけたことや、メディアに対して車への不信感を訴えたことが物議を醸し、SNSで謝罪する羽目になるなど、ネガティブな事象ばかりが20歳のルーキーを見舞った。
 
 元FI王者で、角田が尊敬する存在でもあるジェンソン・バトンは、若き日本人の言動について「あのように話されることを、チームは好まない。ツノダがこの競技を続けたいのなら、感情をコントロールする必要がある。あのような公の場で、マシンやチームについて話してはいけない。チームと話し合う必要がある」と苦言を呈している(『planetf1』より)。

 期待の日本人ドライバーの失意の週末については、現地メディアの見方も当然ながらネガティブなものが多く、『F1MAXIMAAL.NL』は「災害に見舞われた角田」とし、『MOTORIONLINE』は「予選ではチームとの“不愉快なアクシデント”の主人公となった角田のレースはわずか数周で、リタイアという形で終わった」。また、『planetf1』は「困難な週末の悲しい終わり」「F1デビュー当初の“約束”は消え去り、その後の3レースでは悪化の一途を辿っている」と、それぞれ報じた。

『RN365』は10点満点の採点形式で、角田につけたのは「4」。これはニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)と同じ点数で、彼らを下回ったのはニキータ・マゼピン(ハース)だけだった。ただ寸評では、以下のように、今後への期待も含ませている。

「予選では重大なミスでQ1敗退を喫し、決勝ではエンジンが切れてレースを続けられなかった。スタッフへの無線での言動で謝罪をしたが、彼がこの先、冷静さを保ち続けられるか興味深い。彼はまだ、学習曲線の途中にある」

 F1参戦からまだ4レースを終えたばかりのルーキーにとっては、ネガティブなことも収穫となるはずであり、戦前に自身が語っていた「ミスを恐れない」姿勢を貫きながら、再びアグレッシブな仕掛けを見せてほしいものである。次戦、伝統のモナコGPでガードレールすれすれに攻める角田のドライビングが見られるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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