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バレーボール

バレー日本代表の中田久美監督が明かした現場の本音。五輪開催の可否は「数字的な線引きを明確にしてほしい」

北野正樹

2021.05.14

中田監督率いるバレー女子日本代表は今後、イタリアで開催されるネーションズリーグに参加し、五輪メンバーの選考に入る。(C)Getty Images

中田監督率いるバレー女子日本代表は今後、イタリアで開催されるネーションズリーグに参加し、五輪メンバーの選考に入る。(C)Getty Images

 今月末からイタリアで開催されるバレーボールの「FIVBネーションズリーグ」を前に、日本代表女子の中田久美監督とセッターの籾井あき(JT)が5月13日にオンライン会見に応じた。

 中田監督は、五輪開催への賛否の声などについて、個人的な見解として「感染者数の減少など数字による線引きや期限を提示してもらえるとありがたい」と、具体的な開催基準が示されるよう要望した。IOCや国、JOC、組織員会など相手は特定しなかったが、現場を預かる指揮官としての切実な願いだ。

「選手のことを思うと開催してもらいたいと思うが、一方で大変な状況の中でいろんな意見があるのは理解できる。現場の声として、数字的な線引きを明確にしてほしいという思いはある。『やります』と言われている限り、私たちは準備をしなければならない」とも語った。

 また、「(合宿中の)ナショナルトレーニングセンターでも(コロナ対策で)黙食やツインルームのシングルユースで、1人時間が増え、閉じこもりがちで結構ストレスが掛かっていると思う。アウトプットしないので、コート内でもそこから来ていると思う部分もあった」と、選手のコンディションにも影響している部分があったことを明かした。
 
 それだけに、約1年半ぶりとなった5月1日の国際親善試合での中国戦は、貴重な実戦の場になった「五輪は開催される方向で進んでいるが、実際に開催されるのか。ネーションズリーグも本当に開催されるのか。予定されているものが出来るのか、やっていることが正しいのか、試すところがなかった。どこかで試合をしながら課題を感じたかったが、その機会もなく見えにくかった。中国と試合で『テストマッチに向け頑張ろう』とチームを作ってきた。選手の立ち位置や課題がわかり、方向付けの1つになったと思う」と、難しい状況下で開催できたことに、改めて感謝した。

 ネーションズリーグでの戦い方については「まず、12人の選考が掛かっているのでしっかりとやりたい。五輪に向けて1試合、1試合大事に戦い、強化していく」と、五輪代表12選手の選考と並行して強化を進めていくとした。
 
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