格闘技・プロレス

「女子プロ界一のベルトにしたい」エース対決欠場も彩羽匠が抱く“野望”「GAEAISMを継承してるのは、マーベラス」

どら増田

2021.06.10

欠場の現実に悔しさを滲ませながらも、彩羽は15年ぶりに復活する大会への期待を口にした。

 新型コロナウイルスの感染拡大と紆余曲折を経て、来る6月13日に東京・大田区総合体育館でようやく開催される運びとなった『GAEAISM ―Decade of quarter century―』。長与千種がかつて率いた女子プロレス団体「GAEA JAPAN」の運営会社が中心となったイベントが、15年ぶりに一夜限りの復活を果たす。

 昨年4月の時点でセンダイガールズ(仙女)の橋本千紘とのシングルマッチが組まれていたマーベラスの彩羽匠。だが、彼女は手術を伴うケガを負い、長期欠場を余儀なくされてしまった。ファンにとっても待望だった「エース対決」だけに、離脱は言うまでもなく痛手であった。

 そんな彩羽はこの大会をどのような心境で見つめているのか。「GAEA JAPANは映像でしか見たことはないですが、強さ、魅せる、人間ドラマの全てが揃ってるイメージです」と語る彼女に話を聞くと、「申し訳なさと悔しさがある」と漏らした。

「試合してたらどうなってただろうって思います。でも、いつかは絶対に闘わなければいけない相手だと思ってます」
 
 今大会に向け、両団体は幾多の抗争を繰り広げてきた。そのなかで彩羽は、「最初の7vs7を見た時に、確実にマーベラスに勢いがあるなと思いました。Road to GAEAISMで荒々しさがプラスされましたね」と語る。エースである自身が不在の最中に、仲間たちが急成長を遂げた点に手応えを感じているようだ。

 ただ、全く問題がないわけではない。マーベラスでは響が離反し、仙女のDASH・チサコとハードコアマッチが実現。これについて「対抗戦が始まってマーベラス行くぞ!って時に響の件があり、頭抱えたし毎日悪夢見る」と説く彩羽は、厳しい指摘を交えた持論を展開する。

「響はプロレスが好きなんだろうなとは思います。ただ、大口叩くのはいいけど、結果が伴わないとただのワガママになる。チサコ選手の気の強さ、速さ、テクニック、そしてハードコア。それと響がどういう試合をするのか、個人的には気になります。ひとつ言いたいのは、これはGAEAISMのリングで、お前はマーベラスの選手として出場しているってことは頭に入れて戦ってほしい」
 
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