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格闘技・プロレス

“神童”那須川天心、東京ドームを沸かす! 大崎、HIROYA、所とのスペシャルマッチで存在感「ボクシングで世界を獲る!」

THE DIGEST編集部

2021.06.13

異例のマッチアップをやりきった那須川は、東京ドームに集まった観客を沸かせた。写真:塚本凜平(THE DIGEST写真部)

異例のマッチアップをやりきった那須川は、東京ドームに集まった観客を沸かせた。写真:塚本凜平(THE DIGEST写真部)

 18年ぶりの東京ドームでのMMAイベントで“神童”が見せた。

 6月13日、総合格闘技団体「RIZIN」のビッグマッチ『RIZIN 28』が開催され、メインマッチに那須川天心が登場。大崎孔稀、HIROYA、そして「ミスターX」となっていた所英男との3人スペシャルマッチ(3分3ラウンド)を行なった。

 蹴りを禁じ足を使わないボクシングに準じたルールで、1ラウンド毎に対戦相手が交代する変則マッチは、前日会見で那須川が「賛否両論があり、“茶番”だという声もあるけど、みんなが思っているほど簡単な試合にならない」と強調した通りのハードマッチとなった。
 
 それでも、髪の毛を虹色に染め上げた“格闘技界の神童”は、持ち前のポテンシャルを遺憾なく見せつけた。

 1人目の大崎戦には小気味いいステップワークからのコンビネーションパンチを繰り出して危なげなく戦い抜くと、体重差が12.45kgもあるHIROYAには、間合いを取りながらスピーディーな攻撃を敢行。ラウンドの終盤には、左ボディーをくらわせてダウンをもぎ取ってみせた。

 そして、試合直前に発表された所にはクレバーに応戦。相手の伝家の宝刀であるバックブローを完璧に見切った那須川は、間合いを詰めてからのコンビネーションパンチと鋭いアッパーを繰り出してドームをどよめかせた。

 時折、笑顔を見せながらエンターテインメント性抜群のスペシャルマッチを戦い抜いた那須川は、リング上で「勇敢に向かってきてくれた。本当にありがとうございます」と3選手への感謝を語ったうえで、今後の動向について自身の想いを打ち明けた。

「僕は来年3月をもって、キックボクシングを卒業して、ボクシングに専念します。まぁ悲しいんですけど、次の年末、大晦日のRIZINが最後になります。それにふさわしい試合をしたいと思います。

 恐いのかとも言われますけど、僕は挑戦しない方が恐い。ちょっとした失敗なんて失敗じゃない。僕は本気でボクシングで世界チャンピオンを獲ります。皆さん、那須川天心に夢を託してください」

 日本格闘技界の幾多の歴史が刻まれた東京ドームで存在感を存分に示した那須川。日本が生んだ22歳のヤングスターのここからに注目だ。

取材・文●羽澄凜太郎(THE DIGEST編集部)

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