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角田裕毅への影響は!?ガスリーの来季去就を蘭メディアが検証。噂のアルピーヌ、レッドブル再昇格、そしてアルファタウリ残留…

THE DIGEST編集部

2021.06.15

好調を維持するガスリー(右)の去就は、少なからず角田(左)に影響を与えることだろう。(C)Getty Images

 F1第6戦のアゼルバイジャンGPでは、スクーデリア・アルファタウリが大躍進を見せ、角田裕毅は予選で初のQ3進出、決勝は自己最高の7位入賞という好結果を残したが、それ以上のインパクトを与えたのは、3位表彰台をゲットしたチームメイトのピエール・ガスリーだった。

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 予選4番手からスタートし、残り2周での再スタートではエンジンにトラブルを抱えながらも、シャルル・ルクレールとの抜きつ抜かれつのエキサイティングなバトルを制したフランス人ドライバーは、波乱のレースを制した昨季のイタリアGP以来となる、シャンパンファイトを楽しんだ。

 開幕戦バーレーンGPでは序盤の接触によるリタイアで、ルーキーであるチームメイトの後塵を拝することになったものの、その後は安定したドライビングとレース運びでポイントを獲得し続け(計31ポイントでランキング8位)、チームの牽引役としての役割を見事に果たしている。
 
 角田に対しては、彼がスペインGPで車やチームへの不信感を窺わせるような発言をしたことについても寛容な姿勢を示し、「ユウキは厳しい予選だったことでとても感情的になっている。感情のコントロールは必要だが、彼はまだ若く、この点でも学びながら改善していくと信じている」と語り、先輩としての気遣いも見せていた。

 ガスリー自身も2019年のシーズン途中にレッドブルからトロロッソ(アルファタウリの前身チーム)に降格となった際には、間もなくしてカート時代からの親友であるアントワーヌ・ユベールをF2での凄惨なアクシデントで亡くしたこともあって心を乱したが、これを乗り越えた彼は今、常に落ち着きを見せるとともに、風格すら漂わせている。

 今週末は母国GPということで「ホームレースで特別な気分」と気合が入っている25歳には、いつも以上に注目と期待が集まっているが、同時に彼については来季以降の去就についても多くの人々が関心を示している。来年で契約が切れるという彼について、レッドブル・グループのヘルムート・マルコ顧問は「彼とアルファタウリとのパッケージは完璧であり、素晴らしいコンビネーションだ」(専門メディア『Auto Motor und Sport』より)として同グループに留まると強調したが、一方で様々な憶測が流れているのも事実だ。