バレーボール

【日本女子バレー序列予想】五輪出場12名の顔ぶれはどうなる? 固定メンバーが多いなかで一考の余地があるのは…

THE DIGEST編集部

2021.06.26

VNLでは4位に食い込んだ火の鳥NIPPON。来る東京五輪へ着々と準備を進めている。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 五輪前最後の国際試合『バレーボールネーションズリーグ』の女子大会は、現地時間6月25日に閉幕した。優勝はアメリカ、日本は1次リーグを勝ち上がり決勝ラウンドへ進出したが4位に終わった。

 次なる公式戦は東京五輪本番。間もなく発表される五輪出場12名の顔ぶれはどうなるか。ポジション別に予想してみたい。

<セッター>
◎籾井あき
○田代佳奈美
△関菜々巳

 今季初代表ながら、ネーションズリーグでは17試合中15試合でスタメン出場した籾井が正セッターになるのはほぼ間違いない。176センチの高さと、ラリー中もレフト一辺倒ではなくライト側の攻撃やバックアタック、ミドルも使えるゲームメイクを光らせている。

 ただ決勝ラウンドのブラジル戦、最終戦となった3位決定戦のトルコ戦は疲労も目立ち、トスしたボールが相手コートに入ってしまうなど凡ミスも目立った。プレッシャーのかかる五輪本番でどれだけ力を発揮できるかが大きなポイントになりそうだ。

 スタメンセッターがほぼ籾井で固定されていることから、注目はセカンドセッター。東レで黒後、石川と共にプレーする関の若さとミドルを使うトスワークも魅力だが、やはりここ一番での修正力は田代の経験が上回る。リオ五輪に続いて田代の出場が濃厚だ。
 
<アウトサイドヒッター>
◎古賀紗理那
◎黒後愛
◎石川真佑
○石井優希
○林琴奈
○鍋谷友里枝
△長岡望悠

 大会を通して常に好調をキープした古賀は、現在日本代表のエースと呼ぶべき存在だ。サーブレシーブからのスピード、高さを活かした攻撃や、バックアタック。相手にリードされた劣勢からも古賀を中心に追い上げる試合も多く、勝負強さも光った。

 古賀と同様にセッター対角に入る黒後、古賀の対角に入る石川も当確。共に五輪出場となれば初めてだが、高校(下北沢成徳)時代からトレーニングや基本練習を重ねており、レシーブやトスが乱れた状況からの高いトスも決めきる力を持つ。

 中盤から調子を上げた黒後に対し、石川は終盤、疲労からやや失速した感もあるが攻守の貢献度やサーブ力はピカイチ。兄の祐希と共に、日本バレーボール界史上初の兄弟同時出場を叶えるのは間違いない。

 ネーションズリーグでも黒後、古賀、石川の3選手をほぼ固定してきたため、バックアップに入る選手はスタメン選手が崩れた時にどれだけ仕事ができるかがポイントだ。その点から見て、リオ五輪にも出場したベテランの石井や鍋谷、どんなポジションもこなせるオールラウンダーの林の存在は大きい。

 大けがから復帰の長岡も東京五輪に立つ姿を期待する声は大きいが、ネーションズリーグでは1試合も出場どころかベンチ入りもなし。復活の五輪出場はやや厳しい状況だ。
 
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