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「FPが1回しかないのはデメリット」角田裕毅が“スプリント予選”導入へ不安材料を明かす。一方で高速コーナーには期待

THE DIGEST編集部

2021.07.15

今季F1デビューを果たした角田。“スプリント予選”初実施となる次戦では、どんな走りを見せられるか。(C)Getty Images

 F1第10戦のイギリスGPが今週末にシルバーストンで開催予定。今回は初めてスプリント予選が実施されるということもあり、大きな注目を集めている。

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 予選を兼ねた走行距離100キロ、30分ほどのミスレースの導入は、決勝に向けての各チームやドライバーのアプローチの仕方に大きな変化を及ぼすと思われる。チーム公式サイトによると、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅も、この新たな試みによって今GPが「タフなものになる」と予想しているようだ。

 伝統のコースであるシルバーストンついて「去年のF2のフィーチャーレースで2位になっており、良い思い出があります」と回想する角田。「レッドブル・リンクのように、これまでにたくさん走ったことがあるコースです。F3でもレース経験があります。それはポジティブな要素です」と語るも、今週末に向けては不安材料を明かしている。

「F1でまだドライビングしたことがないことを考えると、土曜日にスプリント予選が行なわれることで、予選前のフリー走行(FP)が1回しかないのは、デメリットになります。それは、オーストリアで導入した新たなアプローチが、ここではうまく機能しないことを意味します。FP1後の予選で好成績を収めるのはタフだと思います」
 
 また、初実施のスプリント予選については「誰にとっても初めてのことです。FP1と予選ではセットアップが変更できますが、その後は本当に何もできません」とコメント。「誰にとっても非常にチャレンジングな週になる」としたうえで、「自分の仕事に集中し、可能な限り良い準備をしていきたいと思います」と印象や意気込みを語った。

 ただ、彼が感じているのは不安だけではなない。「高速コーナーを備えたシルバーストンをF1マシンで走ることは楽しみ」「マゴッツ、ベケッツ、チャペル(高速S字コーナー)をF1マシンで走り抜けるのはどんなものなのかを確かめたい」と、新たな経験への期待にも溢れており、好きなタイプのコースということで「かなり自信があります」と頼もしい言葉も発せられている。

 オーストリアの決勝レースでは満足のいく結果は得られなかったものの、前述のアプローチの変更が奏功し、予選では自己最高記録の7位をマーク。各セッションで手応えを感じることができたと、彼は振り返っている。はたして着実に進化を遂げている日本人ドライバーは、今回のイギリスGPでいかなる結末を迎えるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
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