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モータースポーツ

角田裕毅、スプリント予選は厳しい16位スタート。「計量が全てを台無しにした」と怒りの“Fワード”も

THE DIGEST編集部

2021.07.17

FIAの不手際にフラストレーションを溜めた角田。レース後には語気を強めて、本音を吐いた。(C)Getty Images

FIAの不手際にフラストレーションを溜めた角田。レース後には語気を強めて、本音を吐いた。(C)Getty Images

 7月17日にF1第10戦のイギリス・グランプリが開幕。初日はフリー走行(FP)と初実施となる翌日の「スプリント予選レース」のグリッドを決める予選が行なわれた。
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 どのサーキットでも、F1マシンでの走行が初経験となるルーキーの角田裕毅にとっては、コース特性や車の挙動の傾向、タイヤへの影響などを知るための重要な機会であるFPが減ることは大きな不利点。ゆえに今GPの新たなフォーマットに対しては少なからず不安を感じているようだった。

 そんななかで迎えた初日午前のFP1では29周(メルセデス勢の30周に次ぐ多さ)を走行し、最高タイムは全体の12番手となる1分28秒600(トップのマックス・フェルスタッペンとは1秒565差)を計測。そして午後の予選、ノックアウト圏内で臨んだ2度目のアタックでタイムを更新できず、16位でフランスGP以来のQ1敗退を喫した。

「FP1でこのコースに慣れ始めたのですが、トラフィックによって一度も完璧なラップをまとめられませんでした。予選までのセッションがひとつしかなく、難しいものになるとは思っていました」

「Q1敗退は残念ですが、最終的にはかなり僅差(15位ランス・ストロールとは0.026秒差)でしたし、ファイナルラップでは再びトラフィックに引っかかりました。明日は16番手からのスタートなので難しいレースになると思いますが、スプリント予選で全力を尽くし、自分に何ができるのか見極めたいと思います」(チーム公式サイトより)
 
 そう語った本人に同調するようにチーフ・レースエンジニアのジョナサン・エッドルスも「ユウキはQ2進出を目指したが、アタックに入る直前の最終コーナーでトラフィックに遭遇し、ターン1までに0.2秒近くを失ってしまった。これを取り戻そうと、彼は頑張ってくれたが、十分ではなかった」と振り返る。たしかに渋滞がなければ3戦連続のQ1突破は可能だっただけに、角田にとっては悔しさが残るところだろう。

 ただ、それ以上に彼にフラストレーションを与えたのが、Q1中のマシンの計量だった。FIAの不手際で計量が遅れて十分なプランを狂わされ、最後にはトラフィックでベストラップを刻むことを阻まれたからだ。角田はモナコGPの予選Q1でも、同様の憂き目に遭っている。

 予選後のインタビューでは、苛立った表情で“Fワード”を使いながら、「計量ブリッジが全てを台無しにしたと言ってもいい」と不満をぶちまけた彼は、これにより、「しっかりとしたクールダウンラップができず、加えて最終コーナーでは何台もの車が列を作っていました」と明かし、「メインストレートで0.3秒を失い、もう少しで取り戻せるところでしたが……。コースに慣れ、自信もついてこれからというところでしたが、Q1で早くも終わってしまいました」と語った(専門メディア『planetf1』より)。

 チームメイトのピエール・ガスリーも12位でQ2敗退を喫して「今季で最悪の予選」とコメントするなど、アルファタウリ全体にとっても厳しい1日となった。チームはSNSで「この金曜日は我々の日ではなかったが、明日の初実施となるスプリント予選で、別のチャンスを掴もう」と前向きな姿勢を強調したが、ここからいかなる巻き返しを見せるかに注目したい。

構成●THE DIGEST編集部
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