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「何度も心が折れそうに」なりながらも、張本智和が香港代表を4-1で破り卓球男子シングルス4回戦に進出。右手中指の負傷も意に介さず【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.07.26

スコア以上の接戦を制した張本が、4回戦進出を果たした。(C)Getty Images

 東京五輪4日目の7月26日、この日から卓球競技の男女シングルスではシード組が登場。第3シードとして男子シングルス3回戦に臨んだ日本の張本智和は、ゲームカウント4-1で香港代表の林兆恒を破り、4回戦へと駒を進めた。

 ゲームカウントだけ見ると張本が相手を圧倒したように感じるが、内容はかなりの接戦だったと言っていい。スコアは第1ゲームから11-9、13-11、9-11、12-10、12-10とすべて2ポイント差。しかしそのなかでも、第4ゲームは0-5からの逆転劇と、日本のエースたるにふさわしい強さを見せつけた。

 また第2ゲーム中盤には、右手中指を負傷するアクシデント。だが治療によるインターバルから明け、故障の影響が心配されるなかで張本は4連続ポイントを奪取するなど、その懸念を吹き飛ばす力強いプレーを披露した。
 
 試合を振り返った張本は「ほんとにほっとしています。リードされている場面が多くて、何度も心が折れそうになったんですけど、負けたら終わりということで、気を引き締めて頑張りました。(初のオリンピックは)辛さのなかにも楽しさがあるので、やっぱり憧れの舞台ですし、また1試合多くできるのは嬉しいです」とコメント。

 また、試合後の監督との会話については「まずは今日の試合の反省です。まだまだ課題は多いですし、リードされてはいけない場面もたくさんあったのでその確認です。明日の選手も決まっているので、そこも少し確認しました」と明かした。

 自身の調子については「まだまだ半分くらいだと思います。いいプレーも少ないと思いますし。でも半分でも勝つっていうのがこのオリンピックで求められるものだと思うので調子の良い悪いではなくなんとか勝つことを考えています」と分析。また試合中に負傷した右手については「全然かすり傷です。でも血が止まらなかったので中断しました」と無事なことをアピールした。

 次戦に向けては「明日はシード選手に勝っているヨルジッチ選手なので、勢いに乗っていると思いますし、飲まれないように自分のペースで試合を進めていきたいです」と意気込みを新たにした。

 4回戦は7月27日、スロベニア代表のダルコ・ヨルジッチと対戦する。

構成●THE DIGEST編集部

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