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「フィナーレを劇的にした」金メダルまで0.103点差も…体操ニッポンに海外メディアから賛辞【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.07.27

新メンバーで挑んだ体操ニッポンが銀メダルと躍動をみせた。(C)Getty Images

 7月26日に行なわれた東京五輪の男子体操 団体決勝。前回大会の金メダルメンバーから一新した日本チームは萱和磨、谷川航、橋本大輝、北園丈琉の4人が完璧な演技を披露し、1位のROC(ロシアオリンピック委員会)とわずか0.103点差で銀メダルを獲得した。

 24日の予選を1位通過していた日本は、床運動→あん馬→つり輪→跳馬→平行棒→鉄棒と「正ローテーション」で回った。そのため日本が得意とする種目(跳馬、平行棒、鉄棒)が後半に組まれており、最後まで見応えのある試合となった。

 最終種目に向かう前、1位のROCとは1.271点差、2位の中国とは0.631差の3位につけていた日本。キャプテンの萱が1番手で登場しノーミスで決めると、続く北園もダイナミックなパフォーマンスをみせた。そして最終演技に臨んだ橋本は、カッシーナやコールマンといった高難度の技を繰り広げ、さらに着地ではピタリと止め、15.100点を叩き出した。

 ROCのニキータ・ナゴルニーが最終種目である床運動の最終演技を控える中、関係者による拍手で会場は包まれたのだ。それでもナゴルニーはプレッシャーをはねのけ、安定した演技で1位をなんとか死守。日本は中国を逆転するも2位に終わった。
 
 この見応えのある戦いぶりに海外メディアも注目をしたようだ。英メディア『Inside the Games』では、「予選でずば抜けた成績のダイキ・ハシモトが目を見張る鉄棒の演技で15.100点を叩き、ナゴルニーにプレッシャーをかけた」と評し、「緊張したフィナーレをさらに劇的にした」と賛辞を送った。

 それでも僅か0.103点が足らず連覇を逃した日本。これには「10点満点制だった2004年アテネ五輪以来、最小の点差だった」と伝えている。

 さらにアメリカ紙『The Baltimore Sun』のパミラ・ウッド記者は、「日本と中国を抑えてのROCのスリリングな勝利は、見ていてエキサイティングだった」とROC目線ながらも、盛り上がりを報じた。

 若手主体で躍動を見せた日本。早くも3年後のパリ大会に期待が高まるばかりだ。

構成●THE DIGEST編集部

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