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「大魔王と呼ばれていますが?」中国紙が投げかけた質問、伊藤美誠の“切り返し”が痛快だった!【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.08.14

中国での知名度と注目度がさらに高まった印象の伊藤。地元紙の矢継ぎ早な質問にも真摯に答えた。(C)Getty Images

 東京五輪で大車輪の活躍を見せ、日本中を熱狂させた。金、銀、銅と3つのメダルを勝ち取り、日本女子卓球のエースとして君臨する伊藤美誠だ。

 水谷隼とのペアで混合ダブルス決勝を制し、初めて日本卓球界に五輪での金メダルをもたらすと、個人では3位に食い込んでこちらも女子で初のメダル奪取。まさにエポックメイキングなパフォーマンスを繰り返し、歴史を塗り替えた。

 そんな伊藤の前に立ちはだかったのが、世界一の卓球王国・中国である。終わってみれば男女全5種目のうち4つで金メダルをもぎ取った。ここ数年に渡って"中国キラー"の名を欲しいままにしてきた伊藤への研究を徹底。伊藤と同い年の20歳、孫穎莎が個人と団体で伊藤を連破してみせた。

 中国メディアは数年前から日常的に伊藤の動向を追い、とりわけ五輪期間中は最大限の注意を払った。とはいえそれもこれも、強さを認めているからこそだ。

 そんななか、中国最大の発行部数を誇る『人民日報』紙の傘下にある『環球時報』紙がスペシャルインタビューとして、大会を終えたばかりの伊藤を直撃した。その生い立ちや卓球観など質問は多岐に渡り、数日間に分けて特集を組んだ。同サイト内の記事ランキングでは上位に付けており、中国国内での関心度の高さが窺える。
 
 中国での人気と知名度をグッと高めた孫穎莎とは、本当に仲が良いようだ。伊藤は「さすがに今回はあまり話す機会はありませんでしたが、海外のツアーではよく一緒にいます。彼女を打ち負かそうとかなり練習をしましたが、彼女はそれを上回ってきましたね。もう一度やりたいし、次は勝ちたい。勝つだけじゃなくて内容でも圧倒したいです」と話した。

 バタバタと中国人選手を倒すさまを観て、最初に伊藤を「大魔王」と称したのはこの『環球時報』紙だったという。その点について問われると、「これカッコイイなって思いましたよ! すごく嬉しかったのを覚えています。いつも大魔王と呼ばれるような存在でありたいですね」と陽気に話し、「でも負けていては大魔王じゃありません。もっと強くなって試合に勝たなければいけないなって思います」と続けた。

 インタビューを通して伊藤が繰り返したのは、中国選手たちへのリスペクトだ。「幼い頃からずっと中国の選手を倒すのが目標でした。でもどんなに進歩しても、中国の選手のみなさんはもっと進歩していく。それが私の成長を促してくれてきたと信じます」と想いを込めた。

 同紙は、中国で長らく大人気だった福原愛さんに続く存在だと指摘。「チャーミングなルックスも含めて、新しいアイ・フクハラですね?」と問いかけると、伊藤は「福原さんは日本卓球界の先駆者で、その発展に多大な貢献を果たした方です」としたうえで、「でも、私は私です。いまでは中国のファンの方もたくさん応援してくれるようになりましたから、本当にありがたいです」と答えている。

構成●THE DIGEST編集部

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