ブシロード傘下の女子プロレス団体スターダムは９月20日、東京・後楽園ホールにて『5★STAR GP 2021 後楽園大会』を開催。セミファイナルでは5★STAR GP 2021ブルー・スターズ公式リーグ戦が行なわれ、赤いベルトこと、ワールド・オブ・スターダム王者の林下詩美と、マーベラスのエース彩羽匠が注目の初対決を迎えた。

　両者ともに団体を背負っているとあって、試合は意地と意地のぶつかり合いとなった。終盤、彩羽がスワントーンボムを決めると、詩美はラリアットを放つも、彩羽はパワーボムから、コーナーに乗せてランニングスリーを予告する。

　しかし、これを詩美が切り返すとスリーパーへ。彩羽が切り抜けたところで、尊い残り１分のアナウンス。一進一退の消耗戦となったが、彩羽のハイキックが決まったところで、試合終了のゴングが鳴らされた。

　試合後、詩美は「ワールド・オブ・スターダム現チャンピオンとしての意地で勝ちたかった」と悔しさをにじませると、「20分じゃ彩羽匠と決着なんてつけられない。あまりにも時間が足りなさすぎる」とコメント。「彩羽匠とはもう一度またリングで出会えたらと思います」と語ったことから、赤いベルトを懸けての再戦に発展する可能性も高そうだ。
  　一方、彩羽は「前回はAZM選手に負けて、今回は詩美選手といえども引き分けというのが残念」と率直な心境を明かし、「20分なら20分でそこで仕留めるのが強さだと思うし、そこで仕留めきれなかった自分がふがいない」と反省。「ドローの中でも今回一番、悔しいドローなんじゃないかなと思います」と試合を振り返っている。

　その後、「ちょっと…ふがいないですね、本当に、自分に」と言葉を詰まらせた彩羽。「自分は今回の試合で勝つべきでした。それが勝てなかったのが自分で反省します」と繰り返し、仕留めきれなかったことがかなり悔しかった様子だ。

　スターダムOGでもある彩羽にとって、赤いベルトは手に入れておきたいアイテムなだけに、5★STARを制した上で堂々と挑戦したいところ。25日に大田区総合体育館で行なわれる最終戦では、11点のSWA世界王者・朱里が待ち受けている。

　ブルー・スターズは林下、上谷沙弥、朱里、小波、彩羽の５人が12点、または13点を獲得する可能性があり、終盤まで混戦模様になっている。

◆スターダム◆
『5★STAR GP 2021 後楽園大会』
2021年９月20日
東京・後楽園ホール（観衆632人=満員／コロナ対策限定人数）
▼5★STAR GP 2021 ブルー・スターズ公式リーグ戦（20分１本勝負）
△林下詩美【８点】（時間切れ引き分け）彩羽匠【10点】△

文●どら増田