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格闘技・プロレス

「痛い敗者だよ」KO負けを喫したワイルダーの“敗因”をフューリーが分析!「あいつは愛や尊敬を示さない」

THE DIGEST編集部

2021.10.11

迫力の攻防を制したフューリーは、宿敵ワイルダーの敗因を語った。(C)Getty Images

迫力の攻防を制したフューリーは、宿敵ワイルダーの敗因を語った。(C)Getty Images

「歴史に残る3連戦を戦い抜いたから気持ちは特別だ。あいつも本物の試合を見せたが、俺こそが世界最強だ。あいつはどこまで頑張っても2番目。なぜなら、俺はあいつを3度も倒したんだ」

 現地時間10月9日に行なわれたWBC世界ヘビー級タイトルマッチ(12回戦)で、タイソン・フューリー(イギリス)は、過去2度の対戦経験があるデオンテイ・ワイルダー(アメリカ)を撃破。見事に同タイトルの初防衛を成功させた。

 互いに2メートルを超える長身同士のド迫力の死闘だったが、最後は規格外のタフガイがリングで拳を突き上げた。4回に2度のダウンを奪われたフューリーだったが、即座に攻勢を強めると一気に主導権を握った。

 そして、11回だった。もはや立っているのがやっとといった様子のワイルダーをロープ際に追い詰めた“ジプシーキング”(フューリーの愛称)は、ここぞとばかりに追撃。最後は渾身の右フックでトドメを刺した。

 2018年から始まった因縁の対決に終止符を打った。そんな33歳の王者はワイルダーとのやり取りを打ち明けた。その内容を英放送局『BT Sports』などが報じている。

「俺は試合後に手を差し出して『よくやった』と言った。そしたらあいつは『いやだね。俺はあんたを尊敬なんかしていない』と握手はしなかった。とてもびっくりした。痛い敗者、愚か者だよ」
 
 さらに「あいつはただのボクシングの敗者だ。別に最初の敗者でもなければ、最後の人間でもない」と独特な言い回しで論じたフューリーは、「今日の俺はベストパフォーマンスではなかったけど、この右の拳が永遠に打ちのめしたんだ」と強調。そのうえでライバルの敗因を分析した。

「俺はこのキャリアで常に紳士的に振る舞い続けてきたつもりだ。だから言うけど、言い訳なしにワイルダーはトップファイターのひとりだと思う。今夜は最高の戦いだったし、この3連戦はスポーツ界全体で見ても価値のあるものになった。

 でも、俺に次ぐ2番目のあいつは愛や尊敬を示さない。きっと俺が3回もあいつを打ちのめしたからだ。俺は何よりもスポーツマンであり、試合後も愛と敬意を示すためにあいつのところに行ったが、それをふいにされた。それこそがあいつの抱える問題だ。ナンバーワンになるためには、どんな時も勇気と尊敬を示さなければならないが、それができないんだ」

 この戦前には、元ヘビー級統一王者のマイク・タイソンからも「何よりも自分を打ち負かす必要がある」と忠告を受けていたワイルダー。35歳のベテラン戦士は、このまま一線級から退いてしまうのだろうか。フューリーのタイトル戦線を含めて、今後の動向に注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】フューリーの渾身ショット! ワイルダーが撃沈した瞬間をチェック
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