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古江彩佳に見えてきた「逆転賞金女王」の可能性。シーズン終盤戦の急浮上を支える“強み”とは?

山西英希

2021.10.25

笑顔でトロフィーを掲げる古江。地元兵庫で2週連続Vを飾り、賞金女王の座も視界に捉えた。(C)Getty Images

笑顔でトロフィーを掲げる古江。地元兵庫で2週連続Vを飾り、賞金女王の座も視界に捉えた。(C)Getty Images

 国内女子ツアーの『NOBUTA GROUP マスターズGCレディス』最終日、単独首位でスタートした古江彩佳が4バーディ・1ボギーの「69」で回り、通算12アンダーでフィニッシュ。自身2度目の2週連続優勝を飾った。

【画像】JLPGAが公開した古江の最終日“厳選ショット”をチェック!

 これで優勝賞金3600万円を加算し、賞金ランキングも4位から2位へジャンプアップ。いよいよ賞金女王への道が見えてきた。

 前週は所属先がスポンサーを務める試合で3ホールのプレーオフを制して優勝し、今週は地元・兵庫県で多くの知り合いや関係者が見守る中、1打差で優勝を飾った古江。ただでさえプレッシャーがかかる中、僅差で接戦をものにしたのは、実力はもちろんのこと、強靭な精神力があるからだろう。

 この日、それを垣間見せたのが最終18番パー4でのセカンドショットだ。ボールはフェアウェイ左サイドにギリギリ止まっていたが、足場は完全にラフの中にあるため、不安定な状況から打たなければならない。

 ピンまで残り約160ヤードあったが、迷った末に6番ユーティリティを選択。やや低く打ち出されたボールはグリーン左サイド手前のバンカーをギリギリ越えて、グリーンをとらえた。
 
 ひとつ間違えればパーセーブできない危険度の高いショットだったが、ひとつ前の組を回っていた西郷真央がバーディを奪い、1打差に迫っていた以上、逃げるわけにはいかなかった。

「最後はパーセーブするのに必死でしたが、結果的に18番がキーホールになったと思います」と振り返った古江。プレッシャーの中で難しいショットを成功させたのはさすがというしかない。

 また、3日目、最終日の決勝ラウンドでは、フェアウェイを外したのがわずかに2回、グリーンを外したのは3回しかなかったが、これだけショットが安定しているのは、体幹の強さにある。

 以前、古江にショットで心がけていることについて聞いたときに、体幹を回すことを意識していると語っていた。重心を低い位置にキープし、体の軸を中心に肩を右に90度、左に90度回すだけだというのだ。

 それで曲がらないのは理解できるが、ドライバーで平均230ヤードの飛距離は出せないだろう。普段から体幹を鍛えるトレーニングをしているというが、足腰も含めて、よほど体幹が強いのは間違いない。
 
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