F1第17戦のアメリカ・グランプリで9位フィニッシュを飾ったスクーデリア・アルファタウリの角田裕毅。6戦ぶりの入賞を果たし、チームに貴重な2ポイントをもたらした。
10番手でのスタートで、ソフトタイヤを存分に活かしていきなり2つ順位を上げると、ヴァルテリ・ボッタスに対して見事なディフェンスを披露。その後もオーバーテイクや、キミ・ライコネン、フェルナンド・アロンソら歴代王者との戦いなど、多くの見せ場を作ったルーキーには、海外メディアも高評価を与えている。
英国の専門サイト『MOTORSPORT WEEK』は「角田は力強いパフォーマンスを見せ、ハンガリーGP以来のポイント獲得を手にした」と報じている。また、イタリアの『MOTORIONLINE』は「日本人ドライバーは、初めてのCOTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)で絶対的な競争力を示し、ガスリーのリタイヤをカバーするポイント獲得という好結果を得た。上昇よりも下降が目立った今季だが、成長の兆しを示したことに本人も満足しているだろう」と記述した。
一方、『Le Figaro』はフランスの日刊紙ということで、フランス国籍のチーム(アルピーヌ)や選手(ガスリー)に注目し、彼らが結果を残せなかった今レースを「暗黒の日曜日」と表現して伝えているが、その中で角田にも言及し、「すぐにリタイヤしたガスリーに代わり、素晴らしいレースでアルファタウリの名誉を守った」とポジティブに評している。
そして英国の専門メディア『THE RACE』は「アメリカGPの勝者と敗者」という記事において、角田をフェルスタッペン、シャルル・ルクレール&フェラーリ、ダニエル・リカルド、セバスティアン・ヴェッテルとともに「勝者」に選定し、以下の通り理由を綴った。
「最初のスティントではボッタスに対して見事な抵抗を見せ、ピットストップの後もポジションを守り続けた。このような『ツノダの瞬間』がやって来るのを待っていた! これまでは、スピンとケアレスミスによるペナルティー、無線での罵声、そして下位に終わった後の弱気なインタビューが続いていたが、今回はこれらのどれひとつも見られず、堅実で素晴らしいドライビングで9位の座を勝ち取った。やっと、こういう場面が見られた。今後も続けてほしいものだ」
角田はオランダのスポーツ専門チャンネル『Ziggo Sport』のインタビューで、チームメイトのピエール・ガスリーを抜いたことについて「幸運にも接触しませんでした。彼を追い抜けたことには満足しています」と語り、また「ポイント圏内を維持するのは簡単なことではありませんでしたが、僕たちは成功し、競争相手は脱落しました」とも振り返っている。
圧倒的な差をつけられていたチームメイトを抜き(マシントラブルがあったとはいえ)、ミスを犯すことなく、安定したドライビングでライバルに競り勝ったことは、ルーキーに大きな自信を与えたことだろう。『THE RACE』の望み通り、今後もこういった頼もしいレースが見られることを期待したいものだ。
構成●THE DIGEST編集部
10番手でのスタートで、ソフトタイヤを存分に活かしていきなり2つ順位を上げると、ヴァルテリ・ボッタスに対して見事なディフェンスを披露。その後もオーバーテイクや、キミ・ライコネン、フェルナンド・アロンソら歴代王者との戦いなど、多くの見せ場を作ったルーキーには、海外メディアも高評価を与えている。
英国の専門サイト『MOTORSPORT WEEK』は「角田は力強いパフォーマンスを見せ、ハンガリーGP以来のポイント獲得を手にした」と報じている。また、イタリアの『MOTORIONLINE』は「日本人ドライバーは、初めてのCOTA(サーキット・オブ・ジ・アメリカズ)で絶対的な競争力を示し、ガスリーのリタイヤをカバーするポイント獲得という好結果を得た。上昇よりも下降が目立った今季だが、成長の兆しを示したことに本人も満足しているだろう」と記述した。
一方、『Le Figaro』はフランスの日刊紙ということで、フランス国籍のチーム(アルピーヌ)や選手(ガスリー)に注目し、彼らが結果を残せなかった今レースを「暗黒の日曜日」と表現して伝えているが、その中で角田にも言及し、「すぐにリタイヤしたガスリーに代わり、素晴らしいレースでアルファタウリの名誉を守った」とポジティブに評している。
そして英国の専門メディア『THE RACE』は「アメリカGPの勝者と敗者」という記事において、角田をフェルスタッペン、シャルル・ルクレール&フェラーリ、ダニエル・リカルド、セバスティアン・ヴェッテルとともに「勝者」に選定し、以下の通り理由を綴った。
「最初のスティントではボッタスに対して見事な抵抗を見せ、ピットストップの後もポジションを守り続けた。このような『ツノダの瞬間』がやって来るのを待っていた! これまでは、スピンとケアレスミスによるペナルティー、無線での罵声、そして下位に終わった後の弱気なインタビューが続いていたが、今回はこれらのどれひとつも見られず、堅実で素晴らしいドライビングで9位の座を勝ち取った。やっと、こういう場面が見られた。今後も続けてほしいものだ」
角田はオランダのスポーツ専門チャンネル『Ziggo Sport』のインタビューで、チームメイトのピエール・ガスリーを抜いたことについて「幸運にも接触しませんでした。彼を追い抜けたことには満足しています」と語り、また「ポイント圏内を維持するのは簡単なことではありませんでしたが、僕たちは成功し、競争相手は脱落しました」とも振り返っている。
圧倒的な差をつけられていたチームメイトを抜き(マシントラブルがあったとはいえ)、ミスを犯すことなく、安定したドライビングでライバルに競り勝ったことは、ルーキーに大きな自信を与えたことだろう。『THE RACE』の望み通り、今後もこういった頼もしいレースが見られることを期待したいものだ。
構成●THE DIGEST編集部