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「今日で引退します!」女子体操界のエース村上茉愛の成し遂げた偉業とは?最後まで故障に苦しんだ紆余曲折のキャリアを振り返る

矢内由美子

2021.10.26

ファンの前では弾けるような笑顔を見せる村上だが、怪我に悩まされた日々もあった。(C)Getty Images

ファンの前では弾けるような笑顔を見せる村上だが、怪我に悩まされた日々もあった。(C)Getty Images

 福岡県北九州市にて有観客で開催された世界体操選手権。日本女子のエース・村上茉愛が、種目別女子ゆかで金メダルを獲得したのを最後に引退を発表した。

「私は今日で引退します!」

 村上は10月24日夜の閉会式終了後、男子の内村航平ら日本代表メンバーたちとともに会場に再び登場。スタンドに残っていた観客にTシャツを投げ入れるなど“サプライズ”のプレゼントをすると、渡されたマイクを手に「今日で引退します!」と宣言した。張りのある声には、やり切ったという充実感があふれていた。最愛の母・英子さんもスタンドで見つめていた。

 2017年の世界選手権種目別ゆかで、日本女子としては1954年ローマ大会で平均台優勝を飾った田中(現姓・池田)敬子さん以来63年ぶりの金メダルに輝いた。今夏の東京五輪では同じくこの種目で銅メダル。日本女子が五輪の個人種目で表彰台に上がったのは史上初の快挙だった。
 
 女子体操界に燦然と残る数々の快挙を成し遂げた村上。しかし、弾けるような笑顔の裏には多くのケガもあった。

 最初の大きなケガは中学3年生だった2011年。跳馬の練習で左ひじを骨折し、手術した。以前、村上は「12年のロンドン五輪も目指していたのですが、ケガでその時は諦めました」と語っていた。

 ひじの骨折が癒えてからは紆余曲折がありながらも、トータルで見れば競技成績をどんどん伸ばしていった。高校2年生だった2013年に世界選手権の代表入りを果たし、2016年にはリオデジャネイロ五輪に出場。2017年世界選手権で前述の通り種目別ゆかの金メダルに輝いた。ところが次は東京五輪でメダルを、と意気込んでいた2018年。大学4年生だったこの年は、右足首のじん帯を部分断裂するアクシデントに見舞われた。
 
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