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浮き沈みの激しい角田裕毅は「退屈しない」と専門メディアが合格点!ミスをなくせばレッドブル昇格もあり得る!?

THE DIGEST編集部

2021.11.30

F1で貴重な経験を重ねる角田。着実な成長を欧州メディアも評価している。(C)Getty Images

 今季、スクーデリア・アルファタウリからF1デビューを果たした角田裕毅だが、すでに22レースを終え、残り2戦でルーキーイヤーを終えることになる。

 F3、F2をそれぞれ1年でクリアして最高峰レースの舞台に到達した日本人ドライバーには多くの期待が寄せられ、実際にデビュー戦となったバーレーン・グランプリではいきなり9位入賞。歴代王者を冷静にオーバーテイクするなど、内容の伴った20歳(当時)に対しては、F1テクニカルディレクターのロス・ブラウンが「最近のルーキーではベストだ」と賛辞を惜しまなかったほどである。

 しかし、続くチームのホームレースであるエミリア・ロマーニャGPではフリー走行、予選、決勝と全てのセッションでスピンを喫すると、新人ゆえの経験不足や力みが悪影響を及ぼして不要なミスを繰り返し犯すようになり、レッドブル・グループのヘルムート・マルコからは苦言を呈された他、海外メディアからはその能力に疑問符が付けられることにもなった。
 
 本人も認めたように、自信を喪失していた角田に対し、チームは拠点を英国からイタリア・ファエンツァに移させ、フランツ・トスト代表自らが指導に携わり、またチームと行動を共にする時間を長くとらせ、さらに経験のあるアレクサンダー・アルボンを指導役につけるなど、グループ全体でのバックアップ体制を敷いた結果、終盤に入る頃には再び好パフォーマンスを見せるようになり、直近の3連戦では様々な不運によって結果は残せなかったものの、今後に希望を抱かせるまでに調子と自信を取り戻してきた。

 そのような浮き沈みのシーズンを過ごしている日本ドライバーについて、ドイツのモータースポーツ専門メディア『GRANDPRIX247』が「F1でのツノダには退屈しない」と題した記事で、彼が混沌した2021年シーズンで苦労しながらも、「才能を発揮してここまで20ポイントを獲得し、急成長を遂げたチームメイトのピエール・ガスリーからも技術的にうまく学んでいる」と、ルーキーとしては合格であると評している。