モータースポーツ

新王者フェルスタッペンに祝福と称賛の声が続々!互いに称え合ったハミルトンとのライバル関係にも賛辞

THE DIGEST編集部

2021.12.14

最終戦を制して頂点に立ったフェルスタッペンは「残りの人生もずっと一緒に過ごしたい」とチーム愛を示した。(C)Getty Images

 2021年のF1世界選手権は、あまりに劇的な形で終焉を迎えることとなった。同ポイントで迎えた決戦、テール・トゥ・ノーズでの5.554kmの戦いを制して頂点に立ったのは、24歳のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)だった。

 アブダビ・グランプリはピンチの連続だった。ルイス・ハミルトン(メルセデス)に3連勝を許してドライバーズランキングで並ばれた状態での最終戦、予選ではタイヤにフラットスポットを作るミスで決勝に向けての戦略変更を余儀なくされながらも、意地のポールポジション奪取。しかし、決勝ではスタートで前に出られると、チームメイトであるセルジオ・ペレスの援護を受けながらも、タイヤ交換後は差を広げられ、終盤に入る頃には敗色濃厚となっていた。

 ところが、残り5周でウィリアムズのニコラス・ラティフィがウォールに当たってクラッシュし、デブリの処理のためにセーフティーカーが出動。フェルスタッペンはすかさずタイヤをソフトに変えると、ラスト1周でレースは再開し、ステイアウトしたハミルトンをタイヤの性能差を活かしてターン5で鋭く追い抜き、その後のライバルの追撃をしのいでトップチェッカーを受けて26ポイント(1位+ファステストラップ)を獲得。史上34人目、オランダ人では初のワールドチャンピオンに輝いた。
 
 レース後には無線で喜びを爆発させ、ピットに戻ってからはクルー、そして父ヨスらと抱き合う姿の中で涙も見せたフェルスタッペンは、「とにかく信じられない」と言葉を発し、「小さい頃の目標はF1ドライバーになることで、レースに勝ち、表彰台で国歌を聴くことを夢見ていた。それが実現し、『君が世界チャンピオンだ』と言われて、信じられない気持ちだ」「レースを通してプッシュし続け、そして最終ラップにチャンスがやって来た。時に奇跡は起こる」と、勝利のコメントを残した。

 レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は「今季は素晴らしい戦いを見せ、マックスがチャンピオンシップを制した。この1レースだけではなく、年間を通した戦いの中で勝ち取った。彼は一貫して、素晴らしいパフォーマンスを発揮し続けた」と新王者を称賛。逆にフェルスタッペンは「チームも知っての通り、僕はみんなを愛している。これから10年、15年と一緒に仕事をできれば嬉しい。みんなが受け入れてくれるのなら、残りの人生もずっと一緒に過ごしたい」と、チーム愛を示している。