マラソン・駅伝

神野大地が2時間9分34秒で日本人1位!マラソンで苦戦続きだった“山の神”が「ここまで本当に苦しかった」と本音

THE DIGEST編集部

2021.12.19

防府読売マラソンで初のサブテンを達成したプロランナー神野大地。写真:産経新聞社

 12月19日、神野大地(セルソース)が山口県防府市で開催された『防府読売マラソン』にて2時間9分34秒の日本人1位でゴールし、2024年パリ五輪マラソン代表選考会(MGC)の出場権を獲得した。

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 2015年の箱根駅伝で山上り5区で快走した神野は「山の神」と称され、青山学院大を初優勝に導いた。翌年も同区間で活躍し2連覇に貢献した彼は、大学卒業後にはマラソン強化に取り組み、2018年にはプロランナーに転身。レベルアップを目指しケニアでトレーニングに励んだものの、東京五輪出場をかけたMGCは2時間17分40秒の17位で敗れた。

 ここまでマラソンでは思うような結果が残せていなかった28歳は、今年から心機一転。練習拠点を静岡に移しスズキアスリートクラブの藤原新ヘッドコーチの下でトレーニングを積んだ。11月、大学生を相手に挑んだ『激坂最速王決定戦2021』では優勝と復調の兆しを見せ、2月の『びわ湖毎日マラソン』ぶりの42.195キロに自信を持って臨んでいた。

 1キロおよそ3分2秒ペースで進んだレース。大きく動いたのは、ペースメーカーが外れた30キロ過ぎで、ドミニク・ニャイロ(NTT西日本)と神野のふたりが前に出た。この一騎打ちはゴール直前にまでもつれ込み、最後はニャイロが僅かに前でゴールした。神野は同タイムながら着差ありの2位惜敗となった。
 
 それでも初のサブテン(2時間10分切り)で日本人1位で走り切った28歳は、レース後「4年ぶりに自己ベストも更新。ここまで本当に苦しかったし、長かった。でも諦めずに頑張ってきて良かった」と安堵したうえで、今後の意気込みを記した。

「ここまで応援してくれた皆さん、どんな時も近くで支えてくれたサポートメンバーには感謝です。ここからまた新しいスタートです」

 同じくプロランナーの川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)は2時間10分11秒で3位、4位は飛松佑輔(日置市役所)、5位は鈴木忠(スズキ)、6位は福田穣(NN Running Team)と続いた。いずれもMGC出場権獲得はならなかった。

構成●THE DIGEST編集部
 
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