華々しいセレモニーを力強くも、やわらかいトランペットの音色が彩った。現地時間2月4日に行なわれた北京五輪の開幕式での一幕だ。
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注目を集めたオープニングだった。舞台となったスタジアムの中央で中国国旗が列を作った人によって掲揚台へと運ばれる場面で、トランペットを手にした少年が、2008年の夏季、北京五輪でもお馴染みだった「私と私の祖国」を演奏したのだ。
力強い演奏で、式の“掴み”をしっかりとこなした少年。10代にも満たない見た目の彼はいったい何者だったのか。気になる舞台裏について、中国メディア『新浪体育』が「トランペットを吹いた少年はどのようにして選ばれたのか」と銘打った特集記事で紹介している。
まず、演奏について「大きく、そして愛らしいものだった」と称えた同メディアは、少年が北京師範大学実験小学校に通う生徒だと紹介。彼が選ばれた背景として「開幕式の演出も任される責任者が『プロ意識が高く、何よりも若い人材が欲しい。子どもなら大人にない雰囲気を生み出せる』としたためだ」とし、オーディションの内幕にクローズアップした。
「彼らは早い段階で北京市内の教育委員会に連絡を入れ、どこの学校に吹奏楽部があるのかを徹底的に調べ上げた。そのうえで技術力があり、感情表現も豊かにできる子どもを選び抜いた。オーディションには、中央音楽学院や中国音楽院などのプロフェッショナルを招き、より専門的な提言をしてもらった」
言わずもがな国家の一大プロジェクトの肝となる式典だ。それだけに大役を誰にするべきかを任されたクリエイティブチームは熟考を重ねた。そして連日繰り返された会議のなかで最終的に3人に絞った候補者に「大人でも耐えかねる残酷な競争をしてもらった」(ディレクターのタオ・ウェンティン氏談)という。
競争の内容は明記されていないものの、シビアなものだったのは想像に難くない。その厳しい選考を見事に勝ち抜いたのが、あどけなさ残るあの少年だったというわけだ。『新浪体育』は「トランペットが鳴った瞬間、世界中の視線がかわいらしい子どもに向けられた。だが、我々は最後の最後でふるいにかけられ、カメラの外で悔しさをかみしめたふたりの若きパフォーマーも忘れてはいけない」と記し、タオ・ウェンティン氏のコメントを紹介した。
「これだけ大規模な式典を行う場合には、あらゆる要素を考慮する必要がある。仮に選ばれなかったからといって、その子どもたちが良くないというわけではない。私は、近い将来に、彼らが素晴らしいパフォーマーになると信じている」
日本のSNSでも「めちゃうま」「凄いクオリティー」だと話題となった。まさに世界を魅了した熱のこもった演奏は、熾烈な競争を経て生み出されたものだった。
構成●THE DIGEST編集部
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「彼らは早い段階で北京市内の教育委員会に連絡を入れ、どこの学校に吹奏楽部があるのかを徹底的に調べ上げた。そのうえで技術力があり、感情表現も豊かにできる子どもを選び抜いた。オーディションには、中央音楽学院や中国音楽院などのプロフェッショナルを招き、より専門的な提言をしてもらった」
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「これだけ大規模な式典を行う場合には、あらゆる要素を考慮する必要がある。仮に選ばれなかったからといって、その子どもたちが良くないというわけではない。私は、近い将来に、彼らが素晴らしいパフォーマーになると信じている」
日本のSNSでも「めちゃうま」「凄いクオリティー」だと話題となった。まさに世界を魅了した熱のこもった演奏は、熾烈な競争を経て生み出されたものだった。
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