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格闘技・プロレス

「なぁ今度滑りに行こうぜ」――金メダル獲得の平野歩夢にホワイトが送ったメッセージ【北京五輪】

THE DIGEST編集部

2022.02.12

自身は4位で終わったものの、現役ラストランを終えたホワイト(左)。彼が王者となった平野にかけた言葉とは?(C)Getty Images

自身は4位で終わったものの、現役ラストランを終えたホワイト(左)。彼が王者となった平野にかけた言葉とは?(C)Getty Images

 攻めの滑りを貫いた日本のエースに、アメリカのレジェンドも脱帽した。

 2月11日、雲頂スノーパークで行なわれた北京五輪のスノーボード男子ハーフパイプ決勝で、日本の平野歩夢が、惜しくも2位に終わっていたソチ、平昌大会のリベンジを果たし、同種目では日本人初となる金メダルを掴みとった。

 23歳のサムライは、五輪では誰も成しえなかった大技に果敢に挑んだ。1本目で転倒して得点を伸ばせていなかった平野は、2本目で“人類史上最高難度”と言われるルーティン(トリプルコーク1440→キャブダブルコーク1440→ダブルコーク1260→バックサイドダブルコーク1260→ダブルコーク1440)を見事にこなしたのだ。

 ただ、得点が91.75点と伸び悩む。しかし、ここで折れなかった。競技後に「いい意味でイライラしていた」と明かした平野は“怒りの力”を原動力に、ふたたびトリプルコーク1440をふくめたルーティンを披露。見事にライバルを押しのけ、世界の頂点に立った。
 
 そんな平野の滑りには、レジェンドも賛辞を贈る。今大会での現役引退を表明しているショーン・ホワイト(アメリカ)だ。

 大会後にインタビューエリアで平野の下へ歩み寄り、「なぁ、今度滑りに行こうぜ」と声をかけたという35歳は、母国の放送局『NBC Sports』など複数の米メディアの取材に対して、「この場にいられることに感謝したいね」と語ったうえで、新王者となった若武者を称えた。

「アユム、スコッティ、ヤン、素晴らしいライダーたちを誇りに思うよ。とくにアユムの滑りを見て、本当に良かったと思った。ここで応援できることを誇りに思う」

 スノーボード史上最高の選手とも称されるホワイトからも「誇り」と絶賛された平野。難解な大技に挑み続けた彼への賛辞はしばらく止みそうにない。

構成●THE DIGEST編集部

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