スピードスケート女子団体パシュート(追い抜き)で、前回の平昌大会に続いて同じメンバーでの金メダル獲得を狙った日本チームはカナダに敗れ、2連覇はならなかった。
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2月15日の日中に行なわれた準決勝でROCに完勝し、2大会連続、通算3度目のメダル獲得を決めた。迎えた夕方からのカナダとの決勝でも、日本はスタートからレースをリード。しかし、ゴール目前の最終ターンで最後尾の高木菜那が転倒し、金メダルを逃した。
カナダ紙『TORONT STAR』でも、この決勝のレースを振り返っており、自国の勝利を報じるとともに、勝敗を分けた最後の局面や、選手たちのコメントにもフォーカスしている。
同メディアは「あと1ターン。その時、想像を絶することが起こった」と切り出し、「日本はカナダに0.32秒差でリードし、残り半周で再びオリンピックタイトルに向かうと思われた」と、終盤まで日本がリードしたレース展開をレポート。その上で「ナナ・タカギがバランスを崩し、最終コーナーでパッドに激突、ディフェンディング・チャンピオンの2大会連続の金メダルが失われた」と、フィニッシュ直前のアクシデントを表現した。
また、同メディアは、レース直後の日本選手の様子を「ナナは立ち上がり、カナダに11秒以上遅れてゴールした後、チームメイトの一人、妹のミホ・タカギの腕の中に倒れこんだ」と伝えている。さらに、妹の高木美帆による「私はただ、彼女のそばにいて、抱きしめてあげたかったんです」というゴール後の想いや、北京大会を前にした姉・菜那が語った意気込みとして「この1週間半で、妹と一緒に最高のスケートを完成させるつもりだ」という言葉も紹介し、日本チームの心境を慮った。
記事の中では他に、勝利したカナダのイザベル・ワイデマンのコメントも掲載。その中で「私たちは長い間、日本を追いかけてきた。私たちは彼らのシンクロニシティ(共時性)をよく見ている」と述べており、その上で「日本のスケートはとても美しい。一つの完璧なユニットのようだ」として、日本の滑りを称えている。
高木姉妹、そして佐藤綾乃と前回からのメンバーで挑んだ日本チーム。連覇は果たせなかったものの、競技の醍醐味が伝わるレースを繰り広げた選手たちに、心からの拍手を贈りたい。
構成●THE DIGEST編集部
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