会心の演技だった。2月17日に行なわれた北京五輪のフィギュアスケート女子シングルのフリースケーティング(FS)でのアレクサンドラ・トゥルソワ(ロシアオリンピック委員会=ROC)だ。
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ショートプログラムで4位となっていた17歳は、逆転優勝を狙って渾身の滑りを見せた。『Cruella』にのせ、4回転ジャンプ5本という高難度構成に挑戦し、見事に5本とも着氷したのだ。もちろんすべてがクリアとはならなかったが、技術点は106・16点と男子のトップ選手と肩を並べる高得点を叩き出した。
驚異的な演技だっただけに、合計点251・73点での銀メダルは「全然うれしくないもの」(試合後の会見)となった。
ゆえに本人は沸き立つ苛立ちを抑えられなかった。結果を目の当たりにするやいなや、不満げな表情と浮かべると、ハグを求めたエテリ・トゥトベリーゼコーチを拒絶。さらにセルゲイ・デュダコフコーチに諭されても、「こんなスポーツは大嫌い! 二度と氷の上になんて立たない」と強い口調で吐き捨てたのである。
その後、一度は落ち着きを取り戻し、表彰セレモニーに参加。優勝したアンナ・シェルバコワ(ROC)と3位の坂本花織(日本)とともに表彰台に上がったトゥルソワだったが、そこでも物議を醸す振る舞いを見せていたというのだ。ロシアのスポーツ専門メディア『Sports KZ』などは写真とともに、マスコット人形を持つ彼女の左手の中指が不自然に突き立てられているシーンを取り上げている。
無論、言うまでもなく、中指を突き立てるジェスチャーは公の場ではご法度だ。それを世界が熱視線を送る場でやってしまったトゥルソワには、国内でも物議を醸している。ロシアの放送局『Telegraf』は、「彼女は明らかに銀メダルという結果に満足していない。下品なジェスチャーはその証だ」と伝えている。
もっとも、「結果には満足していない。だからこそ、怒りと失望を覚えた」とメダリスト会見で語った本人は、こう話している。
「十分だった。全てやりきった。その後のことは自分の手から離れている。ショートプログラムも、フリーも、やれることは全てやった。泣きたかったから泣いた。ここに3週間は、母も、愛犬もいなくてひとりで過ごした。だから泣いた」
自身にとって初の檜舞台は、後味の悪い幕切れとなった。はたして、この雪辱を4年後のイタリアで果たすのか。「よく考えたい」と語るにとどまった17歳の挑戦に注目が集まりそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
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驚異的な演技だっただけに、合計点251・73点での銀メダルは「全然うれしくないもの」(試合後の会見)となった。
ゆえに本人は沸き立つ苛立ちを抑えられなかった。結果を目の当たりにするやいなや、不満げな表情と浮かべると、ハグを求めたエテリ・トゥトベリーゼコーチを拒絶。さらにセルゲイ・デュダコフコーチに諭されても、「こんなスポーツは大嫌い! 二度と氷の上になんて立たない」と強い口調で吐き捨てたのである。
その後、一度は落ち着きを取り戻し、表彰セレモニーに参加。優勝したアンナ・シェルバコワ(ROC)と3位の坂本花織(日本)とともに表彰台に上がったトゥルソワだったが、そこでも物議を醸す振る舞いを見せていたというのだ。ロシアのスポーツ専門メディア『Sports KZ』などは写真とともに、マスコット人形を持つ彼女の左手の中指が不自然に突き立てられているシーンを取り上げている。
無論、言うまでもなく、中指を突き立てるジェスチャーは公の場ではご法度だ。それを世界が熱視線を送る場でやってしまったトゥルソワには、国内でも物議を醸している。ロシアの放送局『Telegraf』は、「彼女は明らかに銀メダルという結果に満足していない。下品なジェスチャーはその証だ」と伝えている。
もっとも、「結果には満足していない。だからこそ、怒りと失望を覚えた」とメダリスト会見で語った本人は、こう話している。
「十分だった。全てやりきった。その後のことは自分の手から離れている。ショートプログラムも、フリーも、やれることは全てやった。泣きたかったから泣いた。ここに3週間は、母も、愛犬もいなくてひとりで過ごした。だから泣いた」
自身にとって初の檜舞台は、後味の悪い幕切れとなった。はたして、この雪辱を4年後のイタリアで果たすのか。「よく考えたい」と語るにとどまった17歳の挑戦に注目が集まりそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
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