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「ユヅルは最後まで感動的だった」羽生結弦の“ラストパフォーマンス”に中国メディアも「心を揺さぶった」と感嘆!【北京五輪】

THE DIGEST編集部

2022.02.20

春を想起させる衣装をまとって軽やかに演技した羽生。そのスケーティングに現地メディアも賛辞を惜しまない。(C)Getty Images

 フィギュアスケート界の精鋭たちが集った場で、日本が誇る"氷上のプリンス"は、華麗に舞った。

 北京五輪のフィギュアスケートは全日程が終了。2月20日には各競技のメダリストらが参加するエキシビションが行なわれ、日本からは、坂本花織、樋口新葉、鍵山優真、宇野昌磨、羽生結弦の5人が参加。会場を大いに沸かせた。

 メダル争いのプレッシャーから解放され、それぞれが思い思いの演技を見せた。そのなかでも、やはり図抜けた存在感を放ったのが、羽生だった。

 94年ぶりとなる3連覇の期待がかかった今大会の男子シングルスでは、ショートプログラムでの躓きが響いて4位となった羽生。しかし、フリースケーティングでは、4回転アクセルに挑戦。ISUの公認大会で史上初めて4Aと認定され、大きな話題となった。

 そんな前人未到のチャレンジに挑んだ27歳は、白を基調に桜のようなピンク色を織り交ぜた衣装を身にまとい、リンクに一礼してから入場。松任谷由実の「春よ、来い」に合わせて、得意のトリプルアクセルも難なく成功させ、クライマックスにかけても指先まで意識した美しい演技を見せつけたのである。

 最後に「ありがとうございました」と深々と頭を下げた際には、会場から万雷の拍手が巻き起こった。まさに羽生結弦ここにありというような壮大なパフォーマンスに現地のファンも酔いしれた。
 
 大会を見事に締めくくっただけに、現地メディアでの反響も凄まじい。中国メディア『新浪体育』は、「ユヅル・ハニュウのパフォーマンスは最後まで感動的だった」と絶賛した。

「ユヅルは、復活を印象づけるスケーティングを見せた。この冬季オリンピックでは、3連覇の目標を達成できなかったが、彼は間違いなく全てをやり遂げた。大会中に見せた絶え間ない努力と探求心は、常に人々の心を揺さぶった。エキシビションでのパフォーマンスもそうだった。『春よ、来い』を見事に演じきると、あまりの美しさに感動したファンから、今日一番とも言える惜しみないカーテンコールを送った」

 14日の記者会見では、「これからも自分のフィギュアを究めていきたい」と語り、観る者の心を震わせた偉才。彼の一挙手一投足には、今後も世界が熱視線を送り続けそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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