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羽生結弦への“フィーバー”に中国紙も驚嘆! 現地ファンが夢中になった「氷上の恋人」には2万通のファンレターも

THE DIGEST編集部

2022.02.27

北京五輪では苦戦を余儀なくされた羽生。しかし、彼を取り巻く雰囲気は、常に歓迎ムードに満ちていた。(C)Getty Images

 94年ぶりとなる3連覇を狙った北京五輪の表彰台には上がれなかった。だが、羽生結弦は、磨き上げてきたスケーティングで確かなインパクトを残した。

 文字通りの偉業を狙った27歳だが、大会前に負ったという右足首の捻挫によって精彩を欠いた。17日のフリースケーティングでは、ISUの公認大会では史上初認定となった4回転半ジャンプに挑んだが、最終的な順位は4位となった。

 それでも存在感は傑出していた。大会最終日に行なわれたエキシビションでは、松任谷由実の「春よ、来い」を熱演。その優美な姿は小さくない話題を呼んだ。

 ネガティブな話題も少なくなかった今回の五輪にあって、一挙手一投足に熱視線を送られた。そんな羽生を中国メディアもクローズアップし続けている。地元紙『環球時報』英語版の「Global Times」は、「北京オリンピックを忘れられないものにする心温まる物語」と銘打った特集記事で、「ユヅルは氷上の恋人だ」と絶賛した。

「2022年の北京冬季オリンピックで中国のボランティアとファンに感謝した、日本の偉大な王者だったユヅル・ハニュウ。彼のことを数百万の中国のネットユーザーが追いかけ、夢のために限界を乗り越えようとするアスリートを見守った」
 
 今大会は中国で小さくない「羽生フィーバー」を巻き起こした。『新浪体育』など複数の中国メディアでは、ファンから2万通以上の手紙が送られ、ボランティアからは熱烈な歓迎を受けたと伝えている。

 熱狂を巻き起こした日本フィギュア界が誇る天才について、同紙の取材に応じた上海在住のファンであるオ・ジャユエさんは、次のように語っている。

「私は高校時代からハニュウのパフォーマンスを見続けてきました。エレガントで、リズムをコントロールする彼のスケートは常に楽しみなんです。喘息を乗り越えて、訓練を積み、試合で戦う彼の物語には大きな刺激を受けています。中国と日本という関係にあろうと、私はユヅルのような偉大なアスリートと、素晴らしいパフォーマンスに感謝したいです」

 国の垣根を越えて愛される羽生。自身の去就については明言していないが、今後も世界の羨望の的となり続けそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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