専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
その他

スポーツ界での“締め出し“にロシア側は反発と失望。カナダメディアは「スポーツ王朝崩壊」の可能性を示唆

THE DIGEST編集部

2022.03.02

2018年にロシアで開催されたワールドカップでは、プーチン大統領が選手にメダルを授与する場面も。(C)Getty Images

2018年にロシアで開催されたワールドカップでは、プーチン大統領が選手にメダルを授与する場面も。(C)Getty Images

 ロシアのウクライナ侵攻はスポーツ界にも大きな影響を与えており、あらゆる競技においてロシア排除の動きが進んでいる。

 サッカー界では、FIFA(国際サッカー連盟)とUEFA(欧州サッカー連盟)がロシアの代表チームとクラブチームに対して両機構が主催する大会への出場を禁じることを発表。「サッカー界は団結し、ウクライナ侵攻によって被害を受けた全ての人々と連帯している。両会長は、サッカーが人々の団結と平和の一助となり、ウクライナの状況が大幅かつ速やかに改善されることを望んでいる」との声明を発した。

 これに対し、ロシア・サッカー連合(RFU)は「我々はFIFAとUEFAの決定に反対する。この決定は、スポーツマンシップとフェアプレー精神に反するものだと信じている。これは明確な差別であり、アスリート、監督やコーチ、クラブ、代表チームの関係者、そしてすべてロシア国内外のファンたちにも害を与える」と主張。また、ヨーロッパリーグで勝ち残っていたスパルタク・モスクワは「非常に腹立たしい。我々のクラブが行なってきた努力は、スポーツの範囲をはるかに超えた理由で無駄になった」と失望を示した。
 
 ロシアのメディアも当然これを報じ、多くが批判的な反応を示しているが、その中で変わった主張を展開したのが日刊紙『Komsomolskaya Pravda』だ。「FIFAは英国からの圧力を受けて陥落した」と題した記事で「この“スキャンダル”には、彼らが決定的な役割を果たした」と報じた同メディアは、2018年ワールドカップがロシアで開催されたことが理由にあったと指摘。つまり、開催権を奪われたことに対する英国の報復ということだ。

「2010年の投票で、イングランドではなくロシアが開催国に選ばれた時、英国によるスキャンダルが開始され、その一環としてFIFAの『全能の長』だったゼップ・ブラッターが会長のポストを失った。また、W杯をロシアから剥奪してイングランドに移す可能性が探られたが、それを正当化する根拠は何も見つからなかった。そして今回、その英国の影響力と圧力がFIFAに考えを翻させ、2022年W杯予選プレーオフからロシアを排除することとなった」
 

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号