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ウクライナへの侵攻を受けて決断! IOCが全競技団体にロシアとベラルーシの除外を「強く勧告」

THE DIGEST編集部

2022.03.01

北京での冬季五輪が終わり、パラリンピックの開催が目前に迫っているなかで、IOCは大きな決断を下した。(C)Getty Images

北京での冬季五輪が終わり、パラリンピックの開催が目前に迫っているなかで、IOCは大きな決断を下した。(C)Getty Images

 ロシアによるウクライナへの侵攻を受け、国際オリンピック委員会(IOC)が重大な声明を発表。現地時間2月28日、各国際競技連盟などに対して、主催大会へのロシア及びロシアを支援するベラルーシの選手、関係者らを参加させないよう求めた。

 3月4日に北京での冬季パラリンピックの開幕が間近に迫るなかで動いた。IOCは、今月24日から続いている侵攻によってウクライナ選手が、あらゆる大会に参加できなくなっている一方で、ロシアとベラルーシの選手が参加できる現状を「ジレンマ」と表現。そのうえで「慎重に検討し、心をこめて決議した」とし、次のような主張を続けた。

「国際的なスポーツ競技の完全性を守り、すべての参加者の安全を確保するため、IOCは国際競技連盟およびスポーツイベント主催者に対し、ロシアおよびベラルーシの選手と役員の国際競技会への招待や参加を許可しないことを勧告する」

「組織上または法律上の理由で、それが不可能になった場合、IOCは、ロシアとベラルーシの選手や関係者が両国の名で参加することが許されないよう全力を尽くすよう強く要請する。中立選手、中立チームとしての参加のみを容認し、国旗、国歌などの使用を禁じる」

 さらにIOCは、国連が北京での冬季五輪とパラリンピックに合わせて、昨年12月に採択されていた休戦決議への違反も問題視。五輪運動の発展に寄与したとして与えていた五輪オーダー(功労章)の最高である金章を、ウラジミール・プーチン大統領らロシア関係者から剥奪する決定も下している。

 一方で「世界的なオリンピックコミュニティのメンバーによる平和への多くの呼びかけを歓迎し、感謝する」と記すと、「とくに我々はロシアのアスリートたちによる平和への呼びかけを支持し、称賛する」と明言。そして、声明の最後をトーマス・バッハ会長の言葉で結んでいる。

「IOCは、会長の呼びかけを再確認したい。『平和にチャンスを』」

 3月にフランスのモンペリエで開催予定となっているフィギュアスケートの世界選手権には、北京五輪の女子シングルスの金メダリストであるアンナ・シェルバコワも参戦予定となっていた。それだけに一連の勧告は小さくない影響を及ぼしそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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