3月6日の東京マラソンで2時間2分40秒の大会新記録で制したエリウド・キプチョゲ(ケニア)。前半こそ世界記録ペースで進んだが、実は10キロ過ぎにコースを間違えるアクシデントが発生していた。
マラソンコースの折り返しの手前で中継車がUターンした際、真後ろを走っていたトップ集団も同じくUターンし、一時コースを逸脱したのだ。すぐに間違いに気づいた選手らは、慌ててコースへ戻ったが、1キロのラップが10秒ほど落ちる、ロスが生じた。
競技後の会見、レースディレクターの早野忠昭さんと東京陸上競技協会理事長の平塚和則さんは、同アクシデントについてコメントしている。平塚理事は「(テレビの中継)車に選手がついて行ったというのは、選手が悪いのか、誰が悪いのかは今ここでは、なかなか言えない」と明言を避けたうえで、こう説明する。
「車が大きいので、そこに立っていると引かれるので、審判は避けた。車が行ってから(元の位置に)戻ったが、もう選手はその車について行ってしまった」
また早野ディレクターは「(選手に)かなり影響するかなと思ったんですけど、その1キロは10秒ぐらいロスをしました」と手元の集計を明かしたうえで、「その後のペースは2分54に戻ったので一安心しました。その後の走りをご覧になってて分かるとおり、確実に刻みながら、ペースメーカーがドロップした後も、ペースを上げていけるような良いレースになった」と振り返っている。
早野ディレクターはレース後にキプチョゲのエージェントに謝罪したところ「ノープロブレム(問題はない)」と回答があったと話す。それでも来年以降について平塚理事は、「これから調査して、来年はないようにしたい」と反省する。
取材・文●山本祐吏(THE DIGEST編集部)
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マラソンコースの折り返しの手前で中継車がUターンした際、真後ろを走っていたトップ集団も同じくUターンし、一時コースを逸脱したのだ。すぐに間違いに気づいた選手らは、慌ててコースへ戻ったが、1キロのラップが10秒ほど落ちる、ロスが生じた。
競技後の会見、レースディレクターの早野忠昭さんと東京陸上競技協会理事長の平塚和則さんは、同アクシデントについてコメントしている。平塚理事は「(テレビの中継)車に選手がついて行ったというのは、選手が悪いのか、誰が悪いのかは今ここでは、なかなか言えない」と明言を避けたうえで、こう説明する。
「車が大きいので、そこに立っていると引かれるので、審判は避けた。車が行ってから(元の位置に)戻ったが、もう選手はその車について行ってしまった」
また早野ディレクターは「(選手に)かなり影響するかなと思ったんですけど、その1キロは10秒ぐらいロスをしました」と手元の集計を明かしたうえで、「その後のペースは2分54に戻ったので一安心しました。その後の走りをご覧になってて分かるとおり、確実に刻みながら、ペースメーカーがドロップした後も、ペースを上げていけるような良いレースになった」と振り返っている。
早野ディレクターはレース後にキプチョゲのエージェントに謝罪したところ「ノープロブレム(問題はない)」と回答があったと話す。それでも来年以降について平塚理事は、「これから調査して、来年はないようにしたい」と反省する。
取材・文●山本祐吏(THE DIGEST編集部)
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