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ウクライナ勢がバイアスロンで表彰台を独占!“使命”を果たした選手たちにIPC会長も称賛「史上最も素晴らしい物語のひとつ」

THE DIGEST編集部

2022.03.09

バイアスロン女子10キロ立位では、ウクライナの3選手が表彰台を独占した。(C)Getty Images

 ロシアによる軍事侵攻が続くなか、ウクライナ代表が逆境を跳ね返す快進撃を見せている。

 3月8日、北京パラリンピックのバイアスロン女子10キロ立位では36分43秒1のイリナ・ブイ(ウクライナ)がトップでゴールすると、2、3位も同国の選手が入った。バイアスロンでは男子6キロ視覚障害に続き、ウクライナ勢が表彰台を独占したのだ。

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 イギリスメディア『Inside the games』によれば、ゴール後に涙を浮かべたブイは、「表彰台に一緒に上れて本当にうれしい。ウクライナ代表として最強3選手が揃ったことは、大きな成果だと思う」とコメント。そして「私たちの成績とメダルを、ウクライナ人の皆、そして私たちを守ってくれるウクライナの軍人へ捧げたい」と感謝した。

 2018年の平昌大会では2種目で4位に終わった26歳は、「この特別な瞬間のために12年前から準備してきました。これが私の目標であり、これまでずっと一生懸命トレーニングしてきました。だけど、私はもっと特別な思いで北京にきました」と打ち明けた。
 
「私にはここで使命がありました。国を代表しています。祖国の人たちが私の背中を押してくれたおかげで、このメダルがあります。国をもう一度だけアピールしておきたい」

 この結果に国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドリュー・パーソンズは、「パラリンピック史上最も素晴らしい物語のひとつだ」と称賛している。

 祖国を守るため最前線で戦う兵士がいるなかで、決死の覚悟で今大会に挑む選手たち。いまは一刻も早く平和な生活が送れるように、彼女らの奮闘を目に焼きつけながら祈るのみだ。

構成●THE DIGEST編集部

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