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ワリエワら参戦の国内大会に露メディアは「素晴らしいものになる」と自信。世界選手権は「退屈を意味する」と揶揄も

THE DIGEST編集部

2022.03.13

五輪では涙を流したワリエワ。ドーピング騒動に揺れた彼女も国内大会に参戦予定だ。(C)Getty Images

五輪では涙を流したワリエワ。ドーピング騒動に揺れた彼女も国内大会に参戦予定だ。(C)Getty Images

 ウクライナへの侵攻が深刻化するなかで、スポーツ界ではロシアへの厳しい“制裁”が下されている。

 先月28日にIOC(国際オリンピック委員会)は、ロシアとそれを支援するベラルーシの選手、関係者をあらゆる国際大会から除外するように各競技連盟に勧告。これに続くようにFIFA(国際サッカー連盟)やIPC(国際パラリンピック連盟)といった各競技団体が続々と独自の制裁案を発表した。

 長らくロシアが覇権を握ってきた競技においても締め出しが行なわれた。今月1日にISU(国際スケート連盟)は、ベラルーシの選手と関係者を含めて世界選手権など主催大会への参加を認めないという異例の決定を下したのだ。

 約10日後にモンペリエ(フランス)での世界選手権の開幕が迫ったなかでの決断。これは、ISUの確固たる決意を示すとともに、世界に小さくない驚きを提供した。

 こうした除外の動きに対して、ロシアも対策を見せている。FFKKR(ロシア・フィギュアスケート連盟)は、国内大会「チャンネル・ワン杯」を世界選手権と同時期(3月24日からの4日間)にぶつけたのである。

 毎年開催されている恒例イベントだが、そのスケジューリングが物語るように、明らかに趣が異なっている。事実、ロシア・メディアの多くが、世界選手権との比較を展開。北京五輪の女子シングルに出場したアンナ・シェルバコワ、カミラ・ワリエラらが出場予定となっている「チャンネル・ワン杯の方がおもしろい」(『Championat』)と息巻いている。

 日夜、国内のスポーツ情報を発信する『Championat』は、「長く続くであろう制裁にエレガントに対応した」だとしたうえで、「世界王者を欠いた世界選手権よりも素晴らしい大会になるのは必至だ。まさに完璧なタイミングで開催だった」と主張した。

 さらに「今回のチャンネル・ワン杯は、フランスで味わえないハイレベルな戦いとともに、選手たちは良いムードに包まれることなる」と訴えた同メディアは、「ロシア選手の欠場により、著しい注目度の低下は避けられない。男子トーナメントを除いて、すべての種目でトップ選手がいなくなるのは、退屈を意味する」と持論を展開した。

構成●THE DIGEST編集部

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