フィギュア

フィギュア界で加速する“ロシア除外”に重鎮タラソワが不満。ISUの判断に「なぜ排除されなければならないのか」と言及

THE DIGEST編集部

2022.03.16

浅田真央の元コーチとして知られるタラソワ。フィギュア界から母国が締め出される現状に不満を漏らしている。(C)Getty Images

 2月24日に始まったウクライナ侵攻が長期化の様相を呈するなか、各スポーツ界ではロシアに対する制裁措置が続々となされている。こうした動きは、同国が圧倒的な強さを誇るフィギュアスケート界も例外ではない。

【北京五輪PHOTO】女子シングル、フリーは様々な感情が交錯…。大仕事を終えたスケーターたちのキスクラを特集

 国際オリンピック委員会(IOC)が先月末、ロシアおよびベラルーシの選手、関係者を除外するよう各競技連盟へ勧告すると、国際スケート連盟(ISU)はすぐさま対応を見せた。締め出しとなった両国が、現地3月21日からフランス・モンペリエで開催される世界選手権に事実上出場できなくなったのだ。

 この決定には国内で反発の声も出ているが、今回、さらなる制裁が下される可能性も浮上している。現地時間3月14日、露メディア『Match TV』は、同連盟が主催する年間表彰「ISUスケーティングアワード」から、ロシアのスケーターやコーチ、振付師を除外される見通しだと報じた。

 また、同メディアは、国内屈指の名伯楽として知られるタチアナ・タラソワ氏のコメントも紹介。「どうしてISUがこんなことをするのか、理解できない」としたうえで、「なぜ仲間たちが排除されなければならないのか。なぜ我々は嫌われるのか」と不満を漏らしたという。

 さらに、数々の名スケーターを育ててきた75歳は、「我々はこれまでフィギュアスケート界ですべてを勝ち取ってきたし、今季も例外ではなかった」と続け、「ロシアはフィギュアスケートを前進させている」と強調。加速し続ける"締め出し"に納得がいかないようだ。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】「これは間違いなく悲劇」ワリエワ、失意の4位にロシアでは同情の声。名伯楽タラソワは「全てを台無しにされた」と嘆き

【北京五輪PHOTO】五輪デビューは涙の4位に。カミラ・ワリエワの演技をプレイバック!

【関連記事】「ユヅルは神格化すべき人間だ!」元露世界王者が羽生結弦に脱帽。北京五輪で見せた"偉才"ぶりに「ただただ感服」