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ワリエワの“ドーピング問題”は8月8日までに調査完了か。本人は故郷カザンでの勲章授与に満面の笑み

THE DIGEST編集部

2022.03.20

母国ロシアでは絶対的な支持を得ているワリエワ。心身のバランスを取り戻した印象だ。(C)Getty Images

 北京五輪で世界に衝撃を与えたドーピング問題は、8月8日までに調査が完了する見込みだ。ロシア国営通信社『TASS』が世界アンチ・ドーピング機関(WADA)の声明を公開し、明らかにしている。
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 昨年12月25日、ロシアの女子フィギュアスケーターであるカミラ・ワリエワの検体がWADAのストックホルム検査場に持ち込まれた。そして北京五輪開催期間中の2月8日、ワリエワの検体から禁止薬物トリメタジジンが検出されたことが公表され、一大騒動に発展。ROC(ロシア・オリンピック委員会)の申し出により、CAS(スポーツ仲裁裁判所)はワリエワの大会参加継続を特例的に許可したが、女子シングルの金メダル候補筆頭だったワリエワはまさかの4位という結果で大会を終えた。

 大会後も調査は継続されてきたが、今回WADAはロシア・アンチドーピング機関(RUSADA)に対して、陽性反応が確認された2月8日から6か月後の8月8日までに、調査を完了するように勧告した。WADAは「選手に違反を告知した日から6か月以内に、管轄するアンチ・ドーピング機関はヒアリングを含めてすべての調査を完了して報告する義務がある」と定めているからだ。

 北京五輪のフィギュアスケート団体戦はROCが優勝を飾り、アメリカが2位、日本が3位で終了したが、ワリエワのドーピング問題が解決するまでは順位が確定されず、いまだメダルも授与されていない。もしROCが失格となれば日本は銀メダルに繰り上げられ、4位のカナダも銅メダルを得ることになる。
 

 北京五輪のフリー演技ではミスを連発し、涙に暮れたワリエワ。エキシビションにも出場せぬままロシアに帰国したが、現在はすっかり元気を取り戻し、トレーニングも再開している。現地3月18日には故郷カザンにあるタタールスタン共和国の大統領府を訪問。北京五輪での活躍を評価され、「友好勲章」を贈られたのである。

 15歳は「生まれ故郷でありフィギュアスケートを始めたカザンで、このような栄誉ある勲章をいただけて本当に光栄です」とのメッセージとともに、インスタグラムに同共和国のルスタム・ミンニハノフ大統領、母親で元フィギュアスケーターのアルスさんとの3ショットを掲載した。

 ロシア勢は世界選手権(3月21~27日/フランス・モンペリエ開催)への参加を禁じられているため、ワリエワが代替として開催されるチャンネル・ワン杯(3月24~27日/サランスク)に出場する予定だ。

構成●THE DIGEST編集部

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