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「胸が張り裂けそう」米アイスダンサーがウクライナ情勢に心痛「出身地で人を非難するのは本当につらい」【フィギュア世界選手権】

THE DIGEST編集部

2022.03.23

世界選手権の米国代表のアイスダンサーらが、それぞれウクライナ情勢についてコメントした。(C)Getty Images

 現地時間3月23日、フィギュアスケートの世界選手権がフランスのモンペリエにて幕が開ける。軍によるウクライナ侵攻を受け、ロシアと攻撃を支援するベラルーシの選手は、除外されたなかでの実施となる。

 すでに公式練習は行なわれており、各選手は世界一のタイトルへ向け調整を続けている。ウクライナの選手も同イベントに間に合ったようで、イヴァン・シュムラトコが男子シングルに参戦。ペアはソフィヤ・ホリチェンコ/アルテム・ダレンスキー組、そしてアイスダンスは2組でアレクサンドラ・ナザロワ/マキシム・ニキーチン組とマリア・ゴリュブツォヴァ/キリル・ビエロブロフ組が檜舞台に臨む。

 刻一刻と変化する世界の情勢のなかでの一大イベントに参戦する選手たちは、複雑な想いを各々が抱えている。北京五輪の団体戦で銀メダル獲得に貢献したアイスダンスのマディソン・チョック(米国)は、「今起きていることは悲惨なことです。人生で重要な時期を共にしたウクライナの同僚が戦争で荒廃した国へ帰ることを思うと、胸が張り裂けそうです」と悲しげに語ったとカナダ・メディア『Coup d'Oeil』が伝える。
 
 悲痛な想いを打ち明けた彼女とコンビを組むエヴァン・ベイツ(米国)は、「非常にデリケートで難しい問題である」と吐露。そのうえで「自分では選べない出身地で人を非難するのは本当につらい」とロシア選手らの意を汲み、こう続けた。

「世界が困難な状況のなか、政治とスポーツが混在している。起こったことをすべて解明するのは非常に難しい」

 様々な想いを抱えながらフランスのリンクで演技する選手たち。まず初日は、女子シングルが行なわれる。

構成●THE DIGEST編集部

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