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格闘技・プロレス

「驚くべき熱狂を見た!」ゴロフキンvs村田諒太の激闘に欧州メディアも興奮「ムラタは日本の希望だ」

THE DIGEST編集部

2022.04.10

ガードの上からこじ開けてくるような強烈な一発を浴びせたゴロフキン。これにはさすがの村田も守勢に回った。(C)Getty Images

ガードの上からこじ開けてくるような強烈な一発を浴びせたゴロフキン。これにはさすがの村田も守勢に回った。(C)Getty Images

 百戦錬磨の強者との激闘が話題を呼んでいる。

 4月9日、ボクシングのWBA・IBF世界ミドル級王座統一戦がさいたまスーパーアリーナで行なわれ、IBF王者のゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)がWBAスーパー王者の村田諒太(帝拳)に9回TKOで勝利。2団体統一を果たすとともに、9月に実現が囁かれる4団体統一スーパーミドル級王者サウル・“カネロ”・アルバレス(メキシコ)との3団体統一戦へ弾みをつけた。

 結果的に「総合力で上だった」(村田談)のは、ゴロフキンだった。序盤こそ執拗にボディーを攻めてくる村田の圧力に苦戦したが、5回途中に間合いを詰めてペースを変えると、一気に主導権を握る。

 周囲をアッと言わせる巻き返しを見せた40歳は、村田の足が止まった9回に怒涛のコンビネーションパンチを炸裂。最後は日本人チャンプを膝から崩れ落ちさせると、敵陣営からタオルが投げ込まれた。

 会場の大声援にも押され、プロキャリア44戦42勝の猛者に食い下がった村田。惜しくも敗れたが、戦前の下馬評を覆そうとした彼の熱闘は、海外メディアでも小さくない反響を呼んでいる。ポーランドのスポーツ専門メディア『Sport』は「アウェイでの闘いは常に大きなチャレンジだ。それはゴロフキンであろうとそうだった。日本のファンの前でムラタが見せた激闘は我々を興奮させた」と試合を振り返り、こう記した。

「試合は軽快な動きを見せたムラタが、出足の鈍いカザフスタンの英雄を圧倒。執拗かつ効果的な攻めで、良いスタートを切り、ゴロフキンが苦い敗北を喫するかと思われたが、なんと40歳は復活。9ラウンド目に強烈なパンチで日本人をノックアウトした」

 また、スロベニア・メディア『Net.hr』も「ゴロフキンが帰ってきた」と約1年4か月振りの一戦を制したベテラン戦士を称えたうえで、「日本の希望だったムラタとの決闘は壮大なものとなった」とレポート。そして、興奮に満ちた日本でのイベント開催を「成功と言えるものだった」と絶賛した。

「ボクシングに関していえば、日本はまだまだ発展途上だ。しかし、少なくとも我々はこの試合で驚くべき熱狂を見た。1990年に東京で行なわれたタイソンとダグラスの一戦を思い出すような興奮がそこにはあった」

 ゴロフキンとの勝負を終え、「皆さんが楽しんでくださったかどうかが大事」と、清々しい表情で語った村田。海外メディアをも驚かせた両雄のバトルは、今後しばらくは反響が止みそうにない。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】「あなたはチャンプだ」ゴロフキンが村田にローブを渡したシーンをチェック

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