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英雄セナの悲劇の影に隠れ…28年前にイモラで散った悲運のラッツェンバーガーに海外メディアが再注目!「F1は彼を忘れない」

THE DIGEST編集部

2022.05.02

94年のサンマリノGPでの事故によって急逝したアイルトン・セナ(左)とローランド・ラッツェンバーガー(右)。(C) Getty Images

94年のサンマリノGPでの事故によって急逝したアイルトン・セナ(左)とローランド・ラッツェンバーガー(右)。(C) Getty Images

 F1で5月1日といえば、28年前の1994年、欧州ラウンド初戦の第3戦サンマリノ・グランプリで、3度のワールドチャンピオンに輝いたウィリアムズのアイルトン・セナが非業の死を遂げた日として、人々の記憶に留められている。

 当時は高速サーキットだったイモラでのレース、スタートのアクシデントでセーフティーカーが導入され、レース再開から2周目(全体7周目)、34歳のブラジル人ドライバーはタンブレロコーナーでコースアウトし、コンクリートウォールに激突。吹き飛んだ右フロントホイールとサスペンションによって頭部に致命的な傷を負った彼に対し、懸命な治療が行なわれたものの、F1の歴史における最大の悲劇は避けられなかった。
 
 世界中がセナの死を悲しみ、母国では国葬が執り行なわれたが、それ以降は毎年、5月1日になると人々は彼のことを思い出し、追悼イベントが各地で行なわれる他、メディアでは今なお新しいエピソードが紹介されるなど、天才ドライバーの記憶が色褪せることはない。現在の現役F1ドライバーでも、ルイス・ハミルトンにとってセナは最大のアイドルであり、1996年生まれのピエール・ガスリーもセナのファンであることを公言している。

 その一方で、この悲劇の前日に起きたもうひとつの死亡事故については、スポットライトが当たることが少なくなっている。シムテックのマシンで予選2日目に臨み、フロントウイングの破損でコントロールを失い、300キロ超の速度でヴィルヌーブ・カーブを直進してウォールに激突したローランド・ラッツェンバーガーのアクシデントだ。

 33歳の若さで命を散らしたオーストリア人ドライバーは、全日本F3000や全日本ツーリングカー選手権にも参戦したことで、日本のレースファンには馴染み深い存在であり、その気さくで優しい性格から人気もあるドライバーだった。94年に5戦のみの契約でF1デビューを飾り、岡山で開催された第2戦パシフィックGPで初の予選通過&決勝11位という結果を残して、欧州ラウンドで勢いに乗ろうとした矢先の事故で、モノコックから身体が露出した状態だった彼は、ほぼ即死の状態だったという。

 本来であれば、この事故によってグランプリは中止となるべきだったが、翌日の決勝は強行され、結果、F1は英雄でありリーダーでもあったセナを失うことになり、これによってラッツェンバーガーの悲劇がかき消されてしまうことに……。ジャック・ヴィルヌーブらラッツェンバーガーと仲の良かったドライバーらは後にこれに不満を示し、「セナだけでなく、ローランドのことも忘れないでほしい」と訴えたものである。
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