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セリフォス、ダノンスコーピオンが主軸も、伏兵は多士済々。波乱は必至か!?【NHKマイルカップ・プレビュー】

三好達彦

2022.05.06

昨年の朝日杯フューチュリティステークスで2着に食い込んでいるセリフォスに人気が集まりそうだ。写真:産経新聞社

 3歳春のマイル王を決めるNHKマイルカップ(G1、東京・芝1600m)が5月8日に行われる。もともと短距離戦線を進んでいた馬や、距離適性を考慮してクラシック戦線を断念した力量馬も参戦するため、すんなりとは収まらないのがこの一戦。さっそく勢力図を見ていこう。

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 主軸と見られるのは、重賞2勝に加え、朝日杯フューチュリティステークス(G1、阪神・芝1600m)で2着に食い込んだセリフォス(牡3歳/栗東・中内田充正厩舎)、前走のアーリントンカップ(G3、阪神・芝1600m)を快勝したダノンスコーピオン(牡3歳/栗東・安田隆行厩舎)の2頭だろう。

 アドマイヤマーズ(マイルG1を3勝)、レシステンシア(阪神ジュベナイルフィリーズ)など、マイル戦での活躍馬を多く出しているダイワメジャー産駒であるセリフォスは、ここまでの4戦がすべて1600m戦という生粋のマイラーだ。新馬戦を順当に勝ち上がると、2戦目には新潟2歳ステークス(G3)を快勝。続くデイリー杯2歳ステークス(G2、阪神)も僅差を制して3連勝。前述したように朝日杯フューチュリティステークスでは、のちに皐月賞(G1、中山・芝2000m)で1番人気に推されるドウデュース(牡3歳/栗東・友道康夫厩舎)に競り負けたが、その差はわずか半馬身。G1ホースになれるだけのポテンシャルを十分に示した。

 今回はそれ以来のレースとなるが、1週前追い切りでは抜群の動きを披露。ブランクを感じさせぬばかりか、約4カ月の休養を経て一段と馬体がたくましくなった印象だ。

 もし取りこぼしたとしても、大崩れは考えづらいという意味でも、主役の座にふさわしい存在だと言えるだろう。

 片やダノンスコーピオンは、朝日杯フューチュリティステークスで3着となったあと、クラシック路線を意識しつつ共同通信杯(G3、東京・芝1800m)に出走。しかし、これを7着に敗れると、再びマイル路線に舵を切り直して臨んだアーリントンカップでは、直線一気の鋭い追い込みで優勝。こちらも3歳マイル戦線のトップランナーの1頭であることをあらためて示した。
 
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