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【皐月賞】福永騎手のアシストを受け、ジオグリフが寮馬イクイノックスを降して戴冠。日本ダービーの行方はどうだ?

三好達彦

2022.04.21

クラシック一冠目を制したジオグリフ。続く日本ダービーは果たしていかなる展開に!? 写真:産経新聞社

クラシック一冠目を制したジオグリフ。続く日本ダービーは果たしていかなる展開に!? 写真:産経新聞社

 重賞勝ち馬が11頭にのぼり、混戦模様の前評判が高かったクラシック一冠目の皐月賞(G1、中山・芝2000m)が17日に行われ、単勝5番人気のジオグリフ(牡3歳/美浦・木村哲也厩舎)が、同厩舎の僚友で2番人気のイクイノックス(牡3歳)を差し切って優勝を飾った。

 3着には後方から追い込んだ1番人気のドウデュース(牡3歳/栗東・友道康夫厩舎)が入り、2番人気のダノンベルーガ(牡3歳/美浦・堀宣行厩舎)は4着。また、逃げた6番人気のアスクビクターモア(牡3歳/美浦・田村康仁厩舎)が5着に粘った一方、出遅れた4番人気のキラーアビリティ(牡3歳/栗東・斉藤崇史厩舎)は13着に大敗した。

 上位5頭は5月29日に行われる日本ダービー(G1、東京・芝2400m)への優先出走権を獲得した。

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 開催最終日の中山コースは内ラチから2~3頭分がかなり荒れており、そのうえ、馬場状態の発表は「良」だったものの、週の半ばに降った雨の影響も残っていたようで、内枠に入った馬にはその影響に苦しんだ。

 ゲートが開くと、逃げると見られていたデシエルト(牡3歳/栗東・安田隆行厩舎)やアストンニッシド(牡3歳/栗東・飯田雄三厩舎)が控えたため、2番枠から出たアスクビクターモアが押し出されるようなかたちで先頭に立つ。1番枠のダノンベルーガはインで先行勢の直後に付け、ジオグリフとイクイノックスは中団の外目を追走。ドウデュースは”出たなり”で後方の15番手あたりに控えてレースを進めた。

 アスクビクターモアが刻んだラップは1000mの通過が1分00秒2というスローペース。明らかに先行有利な流れだ。

 そのペースに我慢がきかなくなったイクイノックスが3コーナ手前から馬群の外を通ってポジションを上げていくと、ジオグリフはそれをぴたりとマーク。インコースに閉じ込められたかたちのダノンベルーガも荒れた内ラチ沿いで脚を伸ばそうと奮闘する。

 直線に向いてアスクビクターモアが懸命に粘ろうとするが、坂上で先行勢をまとめて交わし、抜け出してきたのはイクイノックスとジオグリフ。2頭の激しい争いとなり、いったんはイクイノックスが1馬身ほどリードをとったが、道中でじっくりとパワーを溜めていたジオグリフの末脚が爆発。一気にイクイノックスを交わすと、1馬身の差を付けて栄光のゴールを駆け抜けた。

 大混戦の前評判だったことしの皐月賞だが、結果として上位5頭は単勝10倍以下の人気サイドで決着した。

 ジオグリフはストームキャット系の種牡馬、ドレフォンの初年度産駒。ドレフォンは現役時代、ブリーダーズカップ・スプリントなど、米国の短距離ダートでG1レースを3勝している名馬だが、種牡馬としてはいきなり中距離のG1ホースを輩出。これからの活躍に大きな期待を抱かせる存在となった。
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