去る5月7日はボクシング界に衝撃が走る日となった。アメリカ・ラスベガスで行なわれたWBA世界ライトヘビー級タイトルマッチで、2年半ぶりに同階級に臨んだ“カネロ”ことサウル・アルバレス(メキシコ)が、王者のドミトリー・ビボル(ロシア)に判定負けを喫したのだ。
【動画】世界を驚かせた渾身のヘッドショット! 井上尚弥のKOシーンをチェック
4団体統一世界スーパーミドル級王者にして、4階級を制していたカネロ。「当代最強」と言われた男の9年ぶりの敗北は驚きとともに、終始試合を掌握したビボルに対する熱狂を呼び起こした。
メキシコの英雄の敗戦は、さまざまなところに波及。そのなかで小さくない話題を呼んでいるのが、パウンド・フォー・パウンド(PFP)の行方だ。
体重差などあらゆる条件を均等にして戦った場合に、いったい誰が最強なのか。それを格付けするPFPは、米老舗ボクシング誌『The Ring』など各国のあらゆるメディアで行なわれてきた。そのなかで長らく頂点に君臨してきたのがカネロだった。
そんな絶対王者が判定とはいえ負けたのだ。ゆえにランキングに変動が起きるのは必至と見られている。では、いったい誰が次のナンバーワンに選ばれる可能性があるのか。ボクシングに精通するスポーツライターのダン・ラファエル氏は、米メディア『Boxing News 24/7』で、「地球上で最も優れたファイターが誰であるかを言うのが信じられないほど難しい」と指摘。そのうえで、次のランキングを発表した。
1位:アレクサンドル・ウシク(ウクライナ)
2位:テレンス・クロフォード(米国)
3位:エロール・スペンス(米国)
4位:ドミトリー・ビボル(ロシア)
5位:カネロ・アルバレス(メキシコ)
6位:井上尚弥(日本)
7位:井岡一翔(日本)
8位:ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)
9位:フアン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)
10位:シャクール・スティーブンソン(米国)
ビボル戦の内容からカネロのランクダウンはやはり当然と言える。一方で“モンスター”の異名を持ち、世界的にも声価を高めてきた井上の中位選出は、2019年11月のノニト・ドネア戦以降に格下と言われる相手との対戦が続いた影響があるかもしれないが、少々驚きではある。
このラファエル氏のPFPについて同メディアは、「これにあなたは同意できるか? できないか?」と記し、こう投げかけた。
「実現間近と言われるリマッチは、メキシコのスターにとって厳しい戦いになることは間違いない。カネロに対するビボルの勝利はボクシング界を震撼させた。果たして彼は、どこまで飛躍できるか。それによってPFPは大きく動く可能性がある」
井上は来月7日にWBCバンタム級王者のノニト・ドネア(フィリピン)との対戦を控えている。このビッグマッチに勝利して3団体統一に成功すれば、ラファエル氏の見解を改められるかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】井上尚弥も「簡単じゃない」と認める階級上げに苦戦!? それでもカネロの闘志は消えない「他人が恐れる挑戦がしたい」
【関連記事】“新”WBO王者バトラー、カシメロ陣営を「ルールを知らないは通じない」と辛辣非難! 井上尚弥戦には「名誉」と闘志
【関連記事】「イノウエたちはより完成されている」メキシコ人記者がカネロの“世界最強説”に異論! 「もっと考慮されるべき」と物申す
【動画】世界を驚かせた渾身のヘッドショット! 井上尚弥のKOシーンをチェック
4団体統一世界スーパーミドル級王者にして、4階級を制していたカネロ。「当代最強」と言われた男の9年ぶりの敗北は驚きとともに、終始試合を掌握したビボルに対する熱狂を呼び起こした。
メキシコの英雄の敗戦は、さまざまなところに波及。そのなかで小さくない話題を呼んでいるのが、パウンド・フォー・パウンド(PFP)の行方だ。
体重差などあらゆる条件を均等にして戦った場合に、いったい誰が最強なのか。それを格付けするPFPは、米老舗ボクシング誌『The Ring』など各国のあらゆるメディアで行なわれてきた。そのなかで長らく頂点に君臨してきたのがカネロだった。
そんな絶対王者が判定とはいえ負けたのだ。ゆえにランキングに変動が起きるのは必至と見られている。では、いったい誰が次のナンバーワンに選ばれる可能性があるのか。ボクシングに精通するスポーツライターのダン・ラファエル氏は、米メディア『Boxing News 24/7』で、「地球上で最も優れたファイターが誰であるかを言うのが信じられないほど難しい」と指摘。そのうえで、次のランキングを発表した。
1位:アレクサンドル・ウシク(ウクライナ)
2位:テレンス・クロフォード(米国)
3位:エロール・スペンス(米国)
4位:ドミトリー・ビボル(ロシア)
5位:カネロ・アルバレス(メキシコ)
6位:井上尚弥(日本)
7位:井岡一翔(日本)
8位:ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)
9位:フアン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)
10位:シャクール・スティーブンソン(米国)
ビボル戦の内容からカネロのランクダウンはやはり当然と言える。一方で“モンスター”の異名を持ち、世界的にも声価を高めてきた井上の中位選出は、2019年11月のノニト・ドネア戦以降に格下と言われる相手との対戦が続いた影響があるかもしれないが、少々驚きではある。
このラファエル氏のPFPについて同メディアは、「これにあなたは同意できるか? できないか?」と記し、こう投げかけた。
「実現間近と言われるリマッチは、メキシコのスターにとって厳しい戦いになることは間違いない。カネロに対するビボルの勝利はボクシング界を震撼させた。果たして彼は、どこまで飛躍できるか。それによってPFPは大きく動く可能性がある」
井上は来月7日にWBCバンタム級王者のノニト・ドネア(フィリピン)との対戦を控えている。このビッグマッチに勝利して3団体統一に成功すれば、ラファエル氏の見解を改められるかもしれない。
構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】井上尚弥も「簡単じゃない」と認める階級上げに苦戦!? それでもカネロの闘志は消えない「他人が恐れる挑戦がしたい」
【関連記事】“新”WBO王者バトラー、カシメロ陣営を「ルールを知らないは通じない」と辛辣非難! 井上尚弥戦には「名誉」と闘志
【関連記事】「イノウエたちはより完成されている」メキシコ人記者がカネロの“世界最強説”に異論! 「もっと考慮されるべき」と物申す