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格闘技・プロレス

“最強の宿敵”ゴロフキンとの激闘が生んだ代償。4団体統一のカネロが長期離脱を示唆「左手は本当に最悪だ」

THE DIGEST編集部

2022.09.19

ゴロフキン(左)との珠玉の技術戦を制したカネロ(右)。この大一番で受けた代償は計り知れなかった。(C)Getty Images

ゴロフキン(左)との珠玉の技術戦を制したカネロ(右)。この大一番で受けた代償は計り知れなかった。(C)Getty Images

 初対戦から5年。ついに因縁の対決は決着がついた。

 現地時間9月17日、アメリカ・ラスベガスのT-モバイルアリーナでボクシングの世界スーパーミドル級4団体統一タイトルマッチが行なわれ、「カネロ」ことサウル・アルバレス(メキシコ)がゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)に3-0で判定勝ち。2017年9月の初対戦から紆余曲折を経て3度目となったライバル対決に終止符を打った。

 終始、主導権を握ったのは、カネロだった。立ち上がりからジャブでペースを掴もうとするゴロフキンに対して、32歳のメキシコ人戦士はパワーパンチを利して圧力をかける。そして、3回には踏み込んでからボディーを当てるなど、コンビネーションも効果的にヒットさせて明確にポイントを奪っていった。

 終盤に入ってからもクリーンヒットこそ当てられなかったが、ボディーやアッパーも含めて有効打を当て続けたカネロ。終わってみれば、ジャッジ3名が支持するオールマークで判定勝ち(116―112、115―113、115―113)を収めた。
 
 ダウンシーンもないなかで、結果的に“大差”はついた。だが、ゴロフキンが「私の顔もカネロの顔も綺麗だろう? それだけハイレベルなバトルだったんだ。よく練習した」と言ったように、打たれ強さを発揮した両雄の攻防戦はまさに珠玉。ラストバトルにふさわしいものだった。

 それゆえに勝者ですらも小さくない代償を負った。試合後の会見で左手を骨折したと明かしたカネロは、「俺は戦士だ。だからここにいる。だが、この左手は本当に最悪だ。グラスすら持てない」と淡々と試合を振り返った。

「試合中は『大丈夫だ。問題ない』と思っていた。だけど、徐々に状態が良くないと感じ始めたんだ。実際に本当にひどい怪我になった。骨折はしていないと思うけど、手首の靭帯を痛めてしまっているから手術がいると思う。時間がかかると思うが、ベストな状態に戻すまでしっかりと治したい」

 試合内容は玄人好みの技術戦だった。しかし、カネロが負ってしまった怪我は、試合のハードさを物語っていると言っていいだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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