牝馬三冠の最終戦、秋華賞(GⅠ、阪神・芝2000m)が16日(日)に行われる。京都競馬場の改修工事のため、ことしも昨年に続いて阪神での開催となる。
なんといっても、ことしもっとも注目されるのは桜花賞(GⅠ、阪神・芝1600m)、オークス(GⅠ、東京・芝2400m)と春季二冠を制したスターズオンアース(牝3歳/美浦・高柳瑞樹厩舎)の三冠制覇がなるかどうかだろう。
【動画】スターズオンアースが牝馬クラシック二冠を達成した「オークス」をチェック! 桜花賞は鋭い追い込みでウォーターナビレラ(牝3歳/栗東・武幸四郎厩舎)をハナ差で差し切り、オークスは中団から豪快な伸びを見せてスタニングローズ(牝3歳/栗東・高野友和厩舎)に1馬身1/4差をつけて快勝。牝馬クラシック二冠に輝いた。
しかしその後、両前肢に軽い剥離骨折が見つかったため、美浦トレーニンセンターで骨片摘出手術を受けた(当時、全治3カ月と発表されている)。その後は休養先である宮城県の山元トレーニングセンターで6月の半ばからトレッドミルで運動をはじめ、7月末からは乗り込みも再開。9月13日には美浦へ帰厩し、その後も約1カ月にわたって順調にトレーニングが積まれた。
注目の追い切りは春の二冠制覇達成時と同じくウッドチップコースで行われ、ゴーサインを受けると3馬身ほど先行させた調教パートナーをあっさり交わして1馬身半先着。タイムも5ハロン66秒3、ラスト1ハロン11秒6と上々の動きを披露した。
さて、問題はスターズオンアースの剥離骨折→骨片摘出手術→ぶっつけでの参戦という過程をどう評価するかである。
まず追い切りの動きを見る限り、その骨折の影響は感じられないというのが率直な印象である。加えて、馬体の成長によって動きに迫力が増したようにさえ感じられる(ちなみに調教後の馬体重は、オークスの464㎏より22㎏増えた486㎏と発表されている)。
追い切り後の共同記者会見で高柳調教師は、「追い切りは1週ごとに段階を踏んで上がってきたと感じていて、きょうはさらに1段階上がったと思います」と話し、仕上がりに自信を示した。
しかし一方では、「手術後の回復は順調ですが、健康な馬を休ませての立ち上げではないので、多少は影響があるかもしれません」とも語り、不安がないわけではないことを明かしてもいる。
オークス馬の直行組が秋華賞を4連勝しているというデータも後押ししているが、スターズオンアースはオークスのあとに一頓座あったので、そのデータを直に受け入れるのは難しいだろうし、以前から課題と言われていた直線でもたれる癖も完全に解消されたわけではないことをトレーナーも認めている。
筆者の判断としては、ことしの3歳牝馬のトップクラスの能力は僅差であり、スターズオンアースが絶対だと言うことはできないと思っている。ここは‟押さえ"に回すのが妥当ではないかと考える。
なんといっても、ことしもっとも注目されるのは桜花賞(GⅠ、阪神・芝1600m)、オークス(GⅠ、東京・芝2400m)と春季二冠を制したスターズオンアース(牝3歳/美浦・高柳瑞樹厩舎)の三冠制覇がなるかどうかだろう。
【動画】スターズオンアースが牝馬クラシック二冠を達成した「オークス」をチェック! 桜花賞は鋭い追い込みでウォーターナビレラ(牝3歳/栗東・武幸四郎厩舎)をハナ差で差し切り、オークスは中団から豪快な伸びを見せてスタニングローズ(牝3歳/栗東・高野友和厩舎)に1馬身1/4差をつけて快勝。牝馬クラシック二冠に輝いた。
しかしその後、両前肢に軽い剥離骨折が見つかったため、美浦トレーニンセンターで骨片摘出手術を受けた(当時、全治3カ月と発表されている)。その後は休養先である宮城県の山元トレーニングセンターで6月の半ばからトレッドミルで運動をはじめ、7月末からは乗り込みも再開。9月13日には美浦へ帰厩し、その後も約1カ月にわたって順調にトレーニングが積まれた。
注目の追い切りは春の二冠制覇達成時と同じくウッドチップコースで行われ、ゴーサインを受けると3馬身ほど先行させた調教パートナーをあっさり交わして1馬身半先着。タイムも5ハロン66秒3、ラスト1ハロン11秒6と上々の動きを披露した。
さて、問題はスターズオンアースの剥離骨折→骨片摘出手術→ぶっつけでの参戦という過程をどう評価するかである。
まず追い切りの動きを見る限り、その骨折の影響は感じられないというのが率直な印象である。加えて、馬体の成長によって動きに迫力が増したようにさえ感じられる(ちなみに調教後の馬体重は、オークスの464㎏より22㎏増えた486㎏と発表されている)。
追い切り後の共同記者会見で高柳調教師は、「追い切りは1週ごとに段階を踏んで上がってきたと感じていて、きょうはさらに1段階上がったと思います」と話し、仕上がりに自信を示した。
しかし一方では、「手術後の回復は順調ですが、健康な馬を休ませての立ち上げではないので、多少は影響があるかもしれません」とも語り、不安がないわけではないことを明かしてもいる。
オークス馬の直行組が秋華賞を4連勝しているというデータも後押ししているが、スターズオンアースはオークスのあとに一頓座あったので、そのデータを直に受け入れるのは難しいだろうし、以前から課題と言われていた直線でもたれる癖も完全に解消されたわけではないことをトレーナーも認めている。
筆者の判断としては、ことしの3歳牝馬のトップクラスの能力は僅差であり、スターズオンアースが絶対だと言うことはできないと思っている。ここは‟押さえ"に回すのが妥当ではないかと考える。