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【エリザベス女王杯】三冠牝馬を”切る”という決断もあり!? 11年ぶり参戦の外国馬は日本特有の『高速馬場』克服が勝敗のカギ

三好達彦

2022.11.13

無敗で三冠を達成したデアリングタクト。一昨年の秋華賞勝利後、2年以上も白星から遠ざかっている同馬の復活劇はあるのだろうか。写真:産経新聞社

無敗で三冠を達成したデアリングタクト。一昨年の秋華賞勝利後、2年以上も白星から遠ざかっている同馬の復活劇はあるのだろうか。写真:産経新聞社

 秋の牝馬中長距離路線の頂点を決めるエリザベス女王杯(GⅠ、阪神・芝2200m)が11月13日に行なわれる。今年は久々に外国馬も参戦し、馬券の人気も割れが予想されている。その勢力地図を見ていこう。

 やはり、最初に触れるべきなのは一昨年の三冠牝馬、デアリングタクト(牝5歳/栗東・杉山晴紀厩舎)に対する評価だろう。

 無敗の5連勝で秋華賞(GⅠ、京都・芝2000m)を制したのち、ジャパンカップ(GⅠ、東京・芝2400m)でアーモンドアイ、コントレイルに続く3着と健闘。昨年はステップとして挑んだ金鯱賞(GⅡ、中京・芝2000m)を2着とした後は、香港に遠征。クイーン・エリザベスⅡ世カップ(GⅠ、シャティン・芝2000m)に臨み、ラヴズオンリーユー、グローリーヴェイズに次ぐ3着に敗れた。このあと右前肢に繋靱帯炎を発症していたことが判明し、約1年間の休養を余儀なくされている。

 復帰戦となった今春のヴィクトリアマイル(GⅠ、東京・芝1600m)は直線で伸び切れず6着に敗戦。続く宝塚記念(GⅠ、阪神・芝2200m)は、よく追い込んだものの勝ったタイトルホルダーから4馬身離された3着に終わった。そして、秋シーズン初戦のオールカマー(GⅡ、中山・芝2200m)を6着として、エリザベス女王杯に臨むことになった。
 
 振り返ると、秋華賞を勝ってから2年以上、計6戦も勝ち星から遠ざかっているデアリングタクト。特に繋靱帯炎からの復帰後を見ると、宝塚記念の3着があるものの、このレースとて勝ち馬から4馬身、タイムにして0秒6差も付けられては、”勝ち負け”に絡んだとは言い難い。

 6着に敗れた前走のオールカマーでも”三冠牝馬らしさ”が見られず、追い切りでの上昇気配も薄いことから、そのポテンシャルは理解しても、復活劇を望むのも難しい。今回は良くて連下(△)、または思い切って「切る」という決断も一考の意味があるだろう。
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