10月の出雲駅伝と11月の全日本大学駅伝を完勝。2023年正月の箱根駅伝でV候補の筆頭に挙がるのが駒澤大だ。大八木弘明監督が母校の指導者となり、今季で29年目を迎える。その間に学生駅伝で26ものタイトルを獲得してきた。しかし、未だ「駅伝三冠」の快挙は経験していない。それだけに今回は偉業達成への大きなチャンスになる。
12月10日に行なわれた箱根駅伝監督トークバトルでは、珍しく大八木監督は強気な発言が目立った。
「3番以内というのが口癖だったところもありますが、今季は選手たちが『三冠』という目標を立てていますから、全部取りに行かないと、選手たちに申し訳ない。昨年と比べたら選手層は厚いですし、選手の質も高い。今回は優勝を狙っていかなくちゃいけないなと思います」
駒大は箱根駅伝で7度の優勝を誇るが、2009年以降の制覇は一度だけ。青学大が2015年からの8年間で6勝を積み重ねた裏で、かつての王者は苦悩の時代を過ごしている。
【PHOTO】青山学院大が大会新記録で2年ぶり6度目の優勝!第98回箱根駅伝を振り返る
村山謙太(現・旭化成)、中村匠吾(現・富士通)らを擁して全日本で4連覇(11~14年)した後、箱根駅伝で低迷した。2016年が3位、2017年が9位、2018年が12位、2019年が4位、2020年が8位。そんな駒大に転機が訪れる。2021年大会は実績ある4年生を外して、下級生を抜擢。ライバル校が驚くようなオーダーで、13年ぶりの優勝を成し遂げたのだ。
そして今、駒大は「駅伝三冠」に王手をかけている。どのように“復活”を遂げたのか。これまでの取材から考察していきたい。
まず大八木監督にとっては、田澤廉(現4年)が2019年に入学したのが大きかった。
「謙太、匠吾という素晴らしい選手が育ち、全日本は4連覇しました。そのときは55歳くらいで、ひと息入れようかなという気持ちもありましたし、年齢からか疲れも感じるようになった部分があったんです。そんなときに田澤が来て、私を奮い立たせた。再び、面白い選手と巡り会えたことで、日の丸をつける選手に育てようというスイッチが入ったんです」
還暦を迎えた名将の予感は的中する。田澤はルーキーイヤーから学生駅伝で大活躍。出雲3区で区間2位(区間新)、全日本7区で区間賞、箱根3区で区間3位(区間新)という結果を残した。
12月10日に行なわれた箱根駅伝監督トークバトルでは、珍しく大八木監督は強気な発言が目立った。
「3番以内というのが口癖だったところもありますが、今季は選手たちが『三冠』という目標を立てていますから、全部取りに行かないと、選手たちに申し訳ない。昨年と比べたら選手層は厚いですし、選手の質も高い。今回は優勝を狙っていかなくちゃいけないなと思います」
駒大は箱根駅伝で7度の優勝を誇るが、2009年以降の制覇は一度だけ。青学大が2015年からの8年間で6勝を積み重ねた裏で、かつての王者は苦悩の時代を過ごしている。
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村山謙太(現・旭化成)、中村匠吾(現・富士通)らを擁して全日本で4連覇(11~14年)した後、箱根駅伝で低迷した。2016年が3位、2017年が9位、2018年が12位、2019年が4位、2020年が8位。そんな駒大に転機が訪れる。2021年大会は実績ある4年生を外して、下級生を抜擢。ライバル校が驚くようなオーダーで、13年ぶりの優勝を成し遂げたのだ。
そして今、駒大は「駅伝三冠」に王手をかけている。どのように“復活”を遂げたのか。これまでの取材から考察していきたい。
まず大八木監督にとっては、田澤廉(現4年)が2019年に入学したのが大きかった。
「謙太、匠吾という素晴らしい選手が育ち、全日本は4連覇しました。そのときは55歳くらいで、ひと息入れようかなという気持ちもありましたし、年齢からか疲れも感じるようになった部分があったんです。そんなときに田澤が来て、私を奮い立たせた。再び、面白い選手と巡り会えたことで、日の丸をつける選手に育てようというスイッチが入ったんです」
還暦を迎えた名将の予感は的中する。田澤はルーキーイヤーから学生駅伝で大活躍。出雲3区で区間2位(区間新)、全日本7区で区間賞、箱根3区で区間3位(区間新)という結果を残した。