2022年のスポーツ界で印象的な出来事を『THE DIGEST』のヒット記事で振り返る当企画。今回は、井上尚弥がノニト・ドネアを破り、3団体統一に成功した際のトピックだ。"モンスター"と称される井上と対峙したドネア。試合後の彼の言葉の端々には、異次元の強さに対する驚きが込められていた。
記事初掲載:2022年6月8日
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【動画】ドネアを渾身の左フックで撃破! 井上尚弥のKOシーンをチェック
眼前に飛んできた"モンスター"の拳は、とてつもない破壊力を持っていた。
「パンチを受けたとき、自分がキャンバスに倒れ込んだことさえ気づかなかった」
目の当たりにした威力をそう振り返ったのは、ノニト・ドネア(フィリピン)である。6月7日に「キャリア最大の一戦」と意気込んだボクシング世界バンタム級3団体統一戦に臨んだ39歳は、WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者の井上尚弥(大橋)に、2回1分24秒でTKO負けを喫した。
勝利後に「ドネアだからここまでできた」と語った井上の猛ラッシュを前に力なく沈んだ。最終的に勝負を決めたのは、こめかみ付近に受けた左フックだったが、それ以前にドネアの意識は飛んでいたという。実は初回に右ストレートでダウンを取られていた際に、瞬間的に失神していたのだ。
会見を設けなかったドネアは、自身のツイッター上でファンの質問に答える形で、朦朧としながらも何とか回復した初回のダウンシーンの舞台裏を告白した。
「あのとき、私はカウンターを決めようとしていたから、彼のパンチが来るのが見えなかったんだ。あれは、間違いなく今まで食らったパンチの中で最も強烈だった。瞬間的に真っ白になったというべきかな」
さらに「あんなパンチが来るとは思わなかった」と井上のハードパンチの破壊力を力説したレジェンドは、「本当に何が起きたのか分からなかった」と赤裸々に続けた。
「私はカウンターを狙っていたのに、ふと気づいたときにはキャンバスに倒れていたんだ。そして審判がこっちに向かってカウントをしている。『待ってくれ! 何!? どういうことだよ』ってなったよ。それでコーナーを見たら妻が『早くファイティングポーズをとって!』と声を上げていたんだ。それを耳にした瞬間に『マジかよ! え、俺はやられたのか』と困惑したね。私はそこから立ち上がったけど、本当に強いパンチだった」
頭部へのダメージはほとんどなく、「ありがたいことに健康だよ」と語ったドネア。2年7か月ぶりに対峙した井上の成長を、文字通り体感した彼は、「今日のイノウエは本当に凄かったし、彼はやっぱり最高だ」と脱帽した。
構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】「イノウエは本当に凄かった」完敗のドネア、KO勝利の井上尚弥を大絶賛!「彼はやっぱり最高だ」
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記事初掲載:2022年6月8日
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【動画】ドネアを渾身の左フックで撃破! 井上尚弥のKOシーンをチェック
眼前に飛んできた"モンスター"の拳は、とてつもない破壊力を持っていた。
「パンチを受けたとき、自分がキャンバスに倒れ込んだことさえ気づかなかった」
目の当たりにした威力をそう振り返ったのは、ノニト・ドネア(フィリピン)である。6月7日に「キャリア最大の一戦」と意気込んだボクシング世界バンタム級3団体統一戦に臨んだ39歳は、WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者の井上尚弥(大橋)に、2回1分24秒でTKO負けを喫した。
勝利後に「ドネアだからここまでできた」と語った井上の猛ラッシュを前に力なく沈んだ。最終的に勝負を決めたのは、こめかみ付近に受けた左フックだったが、それ以前にドネアの意識は飛んでいたという。実は初回に右ストレートでダウンを取られていた際に、瞬間的に失神していたのだ。
会見を設けなかったドネアは、自身のツイッター上でファンの質問に答える形で、朦朧としながらも何とか回復した初回のダウンシーンの舞台裏を告白した。
「あのとき、私はカウンターを決めようとしていたから、彼のパンチが来るのが見えなかったんだ。あれは、間違いなく今まで食らったパンチの中で最も強烈だった。瞬間的に真っ白になったというべきかな」
さらに「あんなパンチが来るとは思わなかった」と井上のハードパンチの破壊力を力説したレジェンドは、「本当に何が起きたのか分からなかった」と赤裸々に続けた。
「私はカウンターを狙っていたのに、ふと気づいたときにはキャンバスに倒れていたんだ。そして審判がこっちに向かってカウントをしている。『待ってくれ! 何!? どういうことだよ』ってなったよ。それでコーナーを見たら妻が『早くファイティングポーズをとって!』と声を上げていたんだ。それを耳にした瞬間に『マジかよ! え、俺はやられたのか』と困惑したね。私はそこから立ち上がったけど、本当に強いパンチだった」
頭部へのダメージはほとんどなく、「ありがたいことに健康だよ」と語ったドネア。2年7か月ぶりに対峙した井上の成長を、文字通り体感した彼は、「今日のイノウエは本当に凄かったし、彼はやっぱり最高だ」と脱帽した。
構成●THE DIGEST編集部
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