格闘技・プロレス

「世界を驚かせる壊滅的な打撃」英メディアが井上尚弥を22年の“ベストファイター”に選出! カネロらを上回る高評価

THE DIGEST編集部

2022.12.27

ドネアとバトラーを粉砕して4つのベルトを手にした井上。バンタム級を完全に制した男への評価は留まるところを知らない。写真:AP/アフロ

 さまざまな娯楽が提供されたボクシング界も、間もなく激動の1年が終わろうとしている。各国メディアでも1年を振り返る企画が掲載されているなかで、小さくない注目を集めているのが、去る12月13日に世界バンタム級の完全統一を果たした井上尚弥(大橋)だ。
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 今年の"モンスター"は大いに躍進した。6月7日に実現した"宿敵"ノニト・ドネア(フィリピン)との再戦で2回TKOという完勝を収めると、米老舗誌『The Ring』のパウンド・フォー・パウンド(全17階級あるボクサーの実力を比較し、体重差がなかった場合の最強選手をランキング化したもの)で日本人史上初となる1位に選出。そして今月13日にはポール・バトラー(英国)を撃破し、アジア人史上初の階級完全統一を果たした。この試合は相手が守戦を選択した影響はあったが、一方的に攻め続ける圧巻の内容であった。

 名実ともに世界屈指のハードパンチャーとなった29歳の日本人に対する評価は高まる一方である。英スポーツ専門ラジオ局『talk SPORT』は「2022年のベスト&ワースト」と銘打った企画の中で、タイソン・フューリー(英国)、アレクサンドル・ウシク(ウクライナ)、ドミトリー・ビボル(ロシア)とともに井上を「ベストファイター」として選出した。
 
 年間のワーストファイターにはカネロことサウル・アルバレス(メキシコ)やアンソニー・ジョシュア(米国)が選ばれており、その点からも井上に対する評価の高さが窺い知れる。なお、『talk SPORT』は「ベスト」として日本が世界に誇る"怪物"をチョイスした理由を次のように説いている。

「ポール・バトラーを11ラウンドでKOし、日本の"モンスター"は118ポンド級(バンタム級)で完全統一を果たした。だが、イノウエの高貴な地位を確実なものとしたのは、その前の試合だった。6月に行なわれたノニト・ドネアとの再戦で、彼は世界を驚かせる壊滅的な打撃を見せた。このダメージを受けた偉大なフィリピン人は5分足らずで粉砕され、イノウエのボクシングをパウンド・フォー・パウンド首位としての地位に押し上げた」

 バトラー戦後には来年からのスーパーバンタム級への挑戦を明言した井上。「強いやつとやりたい」と意気込む29歳の快進撃は、2023年もエキサイティングなものとなりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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