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ワリエワの“ドーピング騒動”は「明確な攻撃」とサンボ70代表が憤怒! 露重鎮はWADAとCASに苦言「法的立場を持つべき」

THE DIGEST編集部

2023.01.16

北京五輪でドーピング問題が発覚したワリエワ。調査したRUSADAから「過失なし」と判断された。(C)Getty Images

 現地1月13日、世界ドーピング防止機構(WADA)は2022年2月の北京五輪でドーピング違反疑惑の渦中にあったフィギュアスケート女子シングルのカミラ・ワリエワ(当時15歳)に関する声明を発表した。

 ワリエワのドーピング違反疑惑の調査を行なっていたロシア反ドーピング機関(RUSADA)は彼女のドーピング違反を認めながらも「違反なし」と判断。検体が採取された2021年12月ロシア選手権の結果(優勝)のみを「失格」とする以外に制裁を科さないと決定した。

 つまり、今回の決定で何かが変わるわけではない。最終的な判断はこれまで通りスポーツ仲裁裁判所(CAS)が下す。RUSADAの決定を受け、WADAは声明のなかで「無過失の認定に懸念を抱いている」と指摘している。
 
 WADAは去年11月、RUSADAがワリエワのドーピング検査結果を15歳(現在16歳)という「保護対象者」であったことを理由に「公表しない」と声明を出した。

 だが、この煮え切らない回答をWADAは許さず、CASにワリエワの「4年間出場停止」と「北京五輪での団体金メダルはく奪(2021年12月25日を含む彼女が出場した大会を失格)」を求めて提訴していた。

 この提訴から、約2か月経ってから回答してきたRUSADAの裁定が実質的に不問だったことに対して「CASへの上訴もためらわない」という姿勢をWADAは示している。
 
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