階級を上げての初戦は、文字通りのビッグマッチとなりそうだ。
現地1月18日、米ボクシング専門サイト『Boxing Scene』をはじめとする複数の米メディアは、今春(5月か6月)にボクシング世界バンタム級の前4団体統一王者の井上尚弥(大橋)が、スーパーバンタム級の初戦としてWBC、WBO同級王者のスティーブン・フルトンと交渉中だと一斉に報じた。
今月13日に行なわれた記者会見で、バンタム級で獲得した4本のベルト返上を宣言した井上はスーパーバンタム級への階級上げを明言。次なる相手が一体誰になるのかは大いに注目が集まっていた。
そうしたなかで急浮上したのがフルトンだ。今年2月25日にブランドン・フィゲロア(米国)との約1年3か月ぶりになる再戦を予定している28歳だが、今月17日に“モンスター”(井上の愛称)がWBOの1位にランクされると状況は一変。両陣営の交渉が一気に動き出したと見られる。
もっとも、フルトンはかねてから井上への闘志を覗かせていた猛者でもある。同じくキャリア無敗(21勝0敗8KO)を誇る“クールボーイ”は、昨年6月にWBO同級1位のダニー・ローマン(アメリカ)を退け、初防衛を果たした直後に実施された米スポーツ専門局『ESPN』のインタビューにおいて「俺はイノウエのような知名度があれば、間違いなくパウンド・フォー・パウンドのトップ5には入っている」と主張。そして次のように断言していた。
「そうじゃないとしてもトップ10には入るね。だからイノウエとやっても自信があるし、倒せる。きっといい試合になると思うよ。イノウエの方が体格的には小さいけど、いい試合になると思う」
さらに「イノウエが来るのが現実的で、理想的でもある。俺はビッグファイトから逃げるようなことはない。それに多くの人が俺とイノウエの試合を見たがっていて、それを語りたがっているのは知ってる」と宣言していた。
これらの言動はスーパーバンタム級で2つの王座に君臨してきたからこその自信であり、フルトンの王者らしい振る舞いと言えよう。それは「世界最強」と称される“モンスター”であろうとブレないのである。
対戦が待望されるなかで、水面下で動き出している両陣営。どちらも世界屈指のハードパンチャーだけに、仮にマッチアップが実現すれば、大きな注目を集めるのは必至だ。
構成●THE DIGEST編集部
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今月13日に行なわれた記者会見で、バンタム級で獲得した4本のベルト返上を宣言した井上はスーパーバンタム級への階級上げを明言。次なる相手が一体誰になるのかは大いに注目が集まっていた。
そうしたなかで急浮上したのがフルトンだ。今年2月25日にブランドン・フィゲロア(米国)との約1年3か月ぶりになる再戦を予定している28歳だが、今月17日に“モンスター”(井上の愛称)がWBOの1位にランクされると状況は一変。両陣営の交渉が一気に動き出したと見られる。
もっとも、フルトンはかねてから井上への闘志を覗かせていた猛者でもある。同じくキャリア無敗(21勝0敗8KO)を誇る“クールボーイ”は、昨年6月にWBO同級1位のダニー・ローマン(アメリカ)を退け、初防衛を果たした直後に実施された米スポーツ専門局『ESPN』のインタビューにおいて「俺はイノウエのような知名度があれば、間違いなくパウンド・フォー・パウンドのトップ5には入っている」と主張。そして次のように断言していた。
「そうじゃないとしてもトップ10には入るね。だからイノウエとやっても自信があるし、倒せる。きっといい試合になると思うよ。イノウエの方が体格的には小さいけど、いい試合になると思う」
さらに「イノウエが来るのが現実的で、理想的でもある。俺はビッグファイトから逃げるようなことはない。それに多くの人が俺とイノウエの試合を見たがっていて、それを語りたがっているのは知ってる」と宣言していた。
これらの言動はスーパーバンタム級で2つの王座に君臨してきたからこその自信であり、フルトンの王者らしい振る舞いと言えよう。それは「世界最強」と称される“モンスター”であろうとブレないのである。
対戦が待望されるなかで、水面下で動き出している両陣営。どちらも世界屈指のハードパンチャーだけに、仮にマッチアップが実現すれば、大きな注目を集めるのは必至だ。
構成●THE DIGEST編集部
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